「ブルべ夏」は地味で頼りなく見える？ 配色テクニックを解説！【サマータイプ×色彩心理活用術】

似合う色を身につけると健康的で生き生きとして見え、着る人の個性をポジティブに引き出してくれます。反対に、似合わない色を身につけると顔色が悪く見えたり、フェイスラインをぼかして顔が大きく見えたり、顔から色が浮いて見えたりすることも……。

パーソナルカラー診断では、似合う色を見つけやすくするために色を大きく4つのタイプに分類します。4つのタイプは、それぞれの色のイメージによって「スプリング（イエベ春）」「サマー（ブルべ夏）」「オータム（イエベ秋）」「ウィンター（ブルべ冬）」というように四季の名前がつけられています。

サマータイプの特徴である透明感や上品さはほかのタイプにはない魅力ですが、華やかさが足りないと感じたり頼りなく見えたりすることがコンプレックスとなることも……。今回は、サマータイプの人向けにコンプレックスを解消するテクニックをご紹介します！

サマータイプの特徴とは？

サマータイプの人は、明るく透明感のある肌やソフトな黒髪、優しい印象の瞳が特徴的。上品で繊細なイメージがあり、クールでありながら柔らかさも持っています。ソフトで涼やかなイメージが似合い、パステルカラーや落ち着いた色合いが得意です。

似合う色と避けた方がいい色をまとめると、次のようになります。

サマータイプの人に似合う色

・パウダリーなパステルカラー
・柔らかい中間色
・青みを帯びたブルーベースの色

サマータイプの人が避けた方がいい色

・濃く暗い色
・はっきりしたきつい色
・黄みを帯びたイエローベースの色

インパクトに欠けるときは、華やかな色を

サマータイプの人は優しく上品な雰囲気が特徴ですが、派手さや目立つ印象が好まれる場面では地味だと感じてしまうことも。サマータイプのカラーパレットから、ウォーターメロン・ローズピンク・ソフトフクシアなどの華やかな色を選びましょう。

華やかといっても、スプリングタイプやウィンタータイプのような派手さはないので、セットアップ・ワンピース・ジャンプスーツなどで上下を同色で揃えても上品に見えます。トップスを華やかな色にしたり、華やかな色をアクセントとして取り入れるといいでしょう。

頼りなく見えるときは、落ち着いた色で信頼感をアピール

サマータイプの人は控えめで頼りないと感じられることも。コーディネートにメリハリや力強さを加えることで、落ち着きや信頼感のある印象を作り出すことができます。メリハリや力強さをプラスするためには、次の2つのポイントを意識してみてください。

配色でメリハリをつける

例えば、グレー×パステルピンク、ラベンダー×ネイビー、スカイブルー×ココアブラウンというように、コントラストをつけた配色を意識しましょう。

また、スモーキーブルーとネイビーの組み合わせにライトグレーのアウターを羽織ったり、スモークグレーとダークグレーの組み合わせにソフトホワイトのアウターを合わせたり、ソフトホワイトとローズベージュの組み合わせにココアブラウンのアウターを羽織ったりするなど、「インナーとボトムを類似色でまとめてアウターでコントラストをつける」とシャープな印象が生まれます。

素材やシルエットで力強さをプラス

サマータイプに似合う柔らかい素材だけでなく、しっかりした素材感のものを取り入れると頼りなさを払拭（ふっしょく）できます。例えば、ウールやツイードで重厚感ときちんと感をプラス。サテンやシルクで上品かつ洗練された印象を与えつつ、デニムを合わせることで適度なカジュアル感と両立するのもいいでしょう。

シルエットがふんわりしすぎている場合も、頼りなく見えてしまいます。適度に体のラインを強調するデザインを選ぶと、しっかりとした印象を与えられておすすめです。

例えば、ウエスト部分がくびれたジャケットやテーラードジャケットを選んだり、ストレートパンツやハイウエストパンツで縦のラインを強調したり、タイトスカートやAラインスカートですっきりした印象を作ったり。シンプルで無駄のないデザインを選べば、信頼感を高めてくれるでしょう。


サマータイプの特徴である透明感や上品さは、ほかのタイプにはない魅力です。コンプレックスに感じる点も色やスタイリング次第で魅力に変えられるので、色づかいやアイテムの組み合わせを工夫して、ファッションを楽しんでくださいね。

松本 英恵プロフィール

カラーコンサルタント歴20年。パーソナルカラー、カラーマーケティング、色彩心理、カラーセラピー、ラッキーカラー（色占い）などの知見を活用し、カラー監修を行う。執筆、メディア出演、講演、企業研修の講師など幅広く活動。近著に『人を動かす「色」の科学』。
(文:松本 英恵（カラーコーディネートガイド）)