仕事は報連相に始まり、報連相で終わると言ってもいいくらい、「報告」「連絡」「相談」は重要です。これをおろそかにしている人に大きな仕事はできません。
クレームも、多くは報連相を怠っているがゆえに出てくる問題です。それはお客さんに対してもそうですし、上司・同僚に対してもそうです。
報連相は、自分で「これくらいで十分だろう」と思っているスピードや密度の1.2倍くらいの感覚で取り組んでちょうどよいと考えることです。特に新人のうちは、「これでもか」というくらい報告と連絡を行うのがいいでしょう。最初はそのくらい報告・連絡をしていないと、何が重要で何が重要でないのかもわからないからです。
そのうち、「そういうことはいちいち報告しなくていい」と上司から言われたり、自分でも、報告・連絡すべきことと、自分の中だけにとどめておいてよいことが判別できたりするようになっていきます。
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そして、報連相のうちで、最もハードルが高いのが相談です。
相談で最も重要なことは、内容うんぬんより、タイミングです。相談に乗ってくれる人の時間をもらうわけですから、相手が話を聞ける状態のときでなければなりません。
当然、朝の忙しい時間帯はNGですし、お昼前の空腹時も相手がイライラしているかもしれませんからダメでしょう。帰宅する直前も「もっと早く言えよ」ということになってしまいます。例えば9時始業の会社なら、午前なら10時ごろ、午後なら3時か4時ごろは、相談によいタイミングとなることが多いと思います。相手が大丈夫そうなタイミングを読み取る「観察力」が必要です。
上司の立場からすると、相談してもらうことは、タイミングさえ間違っていなければまったくかまいません。むしろ、どんどん相談しに来てほしいと思っています。上司と部下という関係を鑑みても、頼られるのはやはり嬉しいものだからです。
もちろん上司の側でも相談しやすい雰囲気をつくっておくことは重要ですが、部下のほうでも「迷惑ではないか」と考えすぎる必要はありません。
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それはなぜか? 相談するということは、「私はこれをどうにかうまくやりたいと思っています」という表明にほかなりません。「そのためのお知恵を貸してください」ということですから、会社のためであり、ひいては上司のためでもあるのですから。
場所も、社内で話しにくいようなことなら、会社とは別の場所で話すというのもあります。上司が飲みの席で話せる人なら、そうした場で相談してもいいでしょうし、取引先とオフィスの行き帰りの途中に喫茶店に寄ったときでもいいでしょう。オフィスではなかなか教えてくれないことも、そうした場所でなら時間もあり、上司もリラックスしているのでよい相談ができるはずです。
ただ、飲み会のときに仕事の話をしたくない上司もいますし、決裁の話など、仕事の根幹に関わる相談は、基本的にオフィスの会議室でやるべきでしょう。居酒屋や喫茶店では、仕事の取り組み方、コツなどを聞く機会にすることです。
【ポイント】
伸びない人は「報連相は仕事上の義務」だと思っている。
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伸びる人は「仕事=報連相」だと考える。
(菅沼勇基)
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