品川〜北品川間を走る京急600形電車(c)netkeiba 赤い電車と同じく、レースでも赤枠が強いのか。3月26日(水)に行われる京浜盃(3歳・JpnII・ダ1700m)は、「京急電鉄賞」として実施される。京浜急行電鉄(通称:京急)とは、泉岳寺・品川から羽田空港、三浦半島などを結ぶ鉄道会社。同レースの舞台となる大井競馬場のアクセス手段でもあり、徒歩数分の距離に立会川駅がある。自社車両は古くから赤を基調としており、日本のロックバンド「くるり」にも『赤い電車』と歌われた。京浜盃でも注目は赤色(=3枠)なのか、過去10年を調べてみた。
京浜盃は1978年に創設。当初から南関東クラシック競走の前哨戦とされ、過去の勝ち馬にはハツシバオーやサンオーイ、ロジータやトーシンブリザードなど、のちの三冠馬が並ぶ。全日本的なダート競走の体系整備にともない、昨年からはダートグレード競走に格上げ。25年現在は、5着以内のJRA所属馬2頭、地方所属馬の上位2頭にダート三冠初戦・羽田盃への優先出走権が与えられている。
近10年における3枠は【1-2-0-13】とやや寂しい数字だった。20年にブラヴールが1着。22年にカイル、23年にトノパーが2着に入ったが、昨年はブラックバトラーが9頭立て9着に敗れている。京急は赤色を基調としつつ、写真の600形電車のように、白色をアクセントとしている車両も多いので、1枠の成績を調べてみると【1-0-1-8】。昨年は1枠1番のサントノーレが制したものの、好成績を残しているのは外目。7枠、8枠を合わせ、近10年で【4-6-3-25】となっている。
なお、今年3枠に入ったのは、地元所属の有力馬。3枠3番のナイトオブファイアは無傷4連勝中で、いずれも単勝1倍台の圧倒的な支持に応え、上がり最速の末脚を繰り出して快勝している。お隣の3枠4番はリコースパロー。JBC2歳優駿は9着、雲取賞は6着だったが、前者はハイペースに巻き込まれ、後者は砂を被って頭を上げるシーンがあった。ホッカイドウ競馬所属時に重賞2勝を挙げた実力馬で巻き返しに期待。2頭はこれまでの傾向を覆し、赤帽からビッグタイトルをつかめるか。
京急は都心と羽田空港を結んでいるが、同じく京浜盃も羽田盃につながる最重要路線。大舞台への切符を手にするのはどの馬か。