2026年の正式投入を前にスパ・フランコルシャン12時間レースにエントリーするポルシェ911 GT3 Rのエボリューションモデル ポルシェは4月14日、タイプ992型911 GT3 Rの“エボ”アップデートを2026年に導入すると発表した。この開発プロセスの一環として、同車両は今週末の4月19・20日に行われる『ミシュラン・スパ・フランコルシャン12時間レース』で実戦デビューを果たす予定だ。
■空力改良によりピッチ感度を抑制
これは2023年にデビューし、WEC世界耐久選手権、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、インターコンチネンタルGTチャレンジ、DTMドイツツーリングカー選手権などで数々のチャンピオンシップを制してきたポルシェの最新世代GT3プラットフォームにおける、初の重要なアップデートとなる。
ポルシェは、このアップデート車両の開発は「ドライバビリティの向上に重点を置いた」と説明している。
これには、ピッチング感度を低減し、ブレーキングおよび加速時のフロントエンドの挙動を改善することを目的とした空力コンポーネントの改良が含まれている。
さらに、ポルシェはソフトウェアアップデートを実施し、改良されたステアリングシステムも導入される予定だ。
開発プロセスの一環として、ポルシェのカスタマーチームであるハーバース・モータースポーツは、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催される24Hシリーズの一戦にこの車両を投入することになった。ラウリン・ハインリッヒ、アルフレッド・レナウアー、ラルフ・ボーンの3名がドライバーを務める。
現行911 GT3 Rのエボ仕様が実戦走行するのは今回が初めてとなり、2026年のカスタマー・ロールアウトに先立ち、この夏には完全公開が予定されている。
「(スパ12時間を含む24Hシリーズを主催する)クレベンティックのシリーズは、このような重要なテストを行うのに理想的な環境だ」と、ポルシェ911 GT3 Rプロジェクトマネジャーのセバスチャン・ゴルツは述べている。
この大会には多くのプライベーターチームが高いレベルで参戦し、走行時間も長く、スパ・フランコルシャン・サーキットはドライバーとマシン双方にとって手強いチャレンジとなる」
「長年のポルシェカスタマーチームであるハーバース・モータースポーツは、車両のハンドリング、整備性、エルゴノミクス、そして操作機能に関する貴重なフィードバックを提供してくれる。ドライバーのインプレッションも、ぜひ聞いてみたい」
[オートスポーツweb 2025年04月15日]