女優南野巴那(24)が8月23、24日、東京・日生劇場で上演される「日生劇場ファミリーフェスティヴァル2025 NHKみんなのうたミュージカル『リトル・ゾンビガール』〜ノノとショウと秘密の森〜」でダブル主演をする。このほど、日刊スポーツの取材に応え、24歳として等身大の思いを語った。
ちょうど1年前となる24年8月、同劇場で、音楽劇「あらしのよるに」に出演。“ヤギのメイ”役でダブル主演を果たした。今回は少年ショウ役をオーディションで勝ち取り、ノノ役の熊谷彩春(25)とのダブル主演となる。
オーディションを受けたきっかけを「『みんなの歌』を聞いて育ってきたので、ミュージカルでお届けするなんてすごいなって。自分も、子供たちに届ける側になれたらうれしいなと思った」と話した。
オーディションは「とにかく全力でした」と振り返った。「終わった後、もう汗がいろんなところから出ていて、いろんなところがビシャビシャになっていました」と無邪気に笑った。
外見ではおっとりしたように見えるが、その内面には熱い心を秘めている。「オーディションでは歌もダンスもお芝居もあって、その全部で全力を出し切らなければと思って、ちょっと意気込み過ぎて『あの時は大丈夫だったかな?』と思うぐらい力が入ってしまいました」。
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結果は合格。前回はヤギだったが、今回は男の子を演じる。「原作を読んだ時に、子供らしい素直さや、純粋な繊細さをすごく感じました。そんな子どもらしさを大切に演じられたらと思います」と意気込んだ。
また、演じるショウには共感する部分もあるという。「外ではちょっと内気な子なんですけど、家に帰って1人になった時に曲を流して弾けて歌って踊る、はつらつとしたシーンがあるんです」と紹介。「それが自分みたいだなって。私も歌がすごく好きで、でも自信があるわけではないんです。そういうショウとしてはじけられることがすごくうれしくて、楽しみなんです」と笑みを浮かべた。
1年前に続いての座長公演となる。前回は年齢、キャリア的な先輩がいた。「稽古場からいろんな背中を見て、必死にくらいついていく感じで、どっしりしていられる感じはなかったんです」。今回は同年代との座長公演となる。「まだ、どっしりとした安心感みたいなのを発揮できる感じは、私自身ないです」という。だが、「引っ張っていけるタイプではないんですけど、頼りなく見えないように、ちゃんと責任感と自覚をもってやっていけたらと思っています」と背伸びをせず、等身大の思いを語った。
同作は、熊谷演じるゾンビ少女ノノとの交流を描いている。「この本を読んで、知らないということは怖いことだけど、それが必ずしも嫌いにつながるわけではないと思った」とし、「それは今、自分でもちゃんと胸に刻んでおかないといけないことだと思った」という。
「知らないことを嫌だと思ってしまうのは簡単ですけど、1度マイナスに思ったことを訂正するのは難しくなってしまうこともあると思います」と続け、「だから、知らないことをマイナスに捉えず、1度は自分の目で見て判断する大切を感じました」。その上で、「見に来てくださったお客さんにも、この作品を通して一緒に感じていただけたらなと思います」と熱く訴えた。
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同公演は「ニッセイ名作シリーズ公演」として、全国7都市で、小学生を対象にした無償招待公演も予定している。「私も小学生のころ、芸術感賞で公演を見に行ったのが初めてでした」と明かした。「好奇心のままに楽しんでもらえたらうれしいです」とし、「すごくカラフルな世界が広がっていると思うので、興味のあるものをその中から見つけてもらえるだけでもうれしいし、新しい思い出の1つにしてもらえたらいいなと思います」と笑顔で話した。【川田和博】
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