写真 ケリング(Kering)が、2025年第1四半期(2025年1〜3月)の業績を発表した。グループ収益は前年同期比14%減の38億8300万ユーロ(約6286億2857万円)。特に同24%減の16億ユーロ(約2591億8000万円)となった「グッチ(GUCCI)」の不振が響いている。
2025年1月に発表した2024年通期(2024年1月〜12月)の業績でも、グッチは前年比23%減と大きく売り上げを落としている。今回の報告では売上減の要因として、店舗来店客数の低迷が挙げられた。3月に新アーティスティックディレクターに就任したデムナ(Demna)に、ブランド立て直しへの期待がかかる。
他ブランドでは、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」が前年同期比4%増の4億500万ユーロ(約655億6767万円)と健闘。「ブシュロン(BOUCHERON)」や「ポメラート(Pomellato)」などのジュエリーブランドの売上も増加した。「サンローラン(SAINT LAUREN)」は同8%減の6億7900万ユーロ(約1099億2704万円)と落ち込んでいる。
地域別では、日本を除くアジア太平洋が同25%減と大きく落ち込んだほか、西ヨーロッパと北米が同13%減、日本が同11%減と、厳しい状況が続いている。
今回の決算についてフランソワ=アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)ケリング会長兼CEOは「予想通り、ケリングは厳しい年初を迎えました。業界が直面するマクロ経済の逆風を乗り切るため、私たちは警戒を強めています。この状況を乗り越え、より強くなると確信しています」とコメントしている。
※前年比実績は為替変動などの影響を除く1ユーロ=161円
■ケリング 2025年第1四半期連結業績売上高:38億8300万ユーロ(前年同期比14%減)