オィット・タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) 2025年WRC第4戦ラリー・イスラス・カナリアス 4月25日、スペインのカナリア諸島に属するグラン・カナリア島にて、2025年WRC世界ラリー選手権の第4戦『ラリー・イスラス・カナリアス』のデイ1が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)がトップに立った。TGR-WRTのレギュラードライバーである勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合5番手につけている。
そんなデイ1を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合9番手
「ベストを尽くしているがうまくいかない。いつも路面を滑ってしまう。バランスを変更して、マシンの動きを少し予測しやすくしたが、噛み合わないときも多く、何もできない感覚だ。このタイヤでどれだけの距離を走れるかわからないので、コーナーをどれだけ速く走れるかを知ることも難しい」(SS3)
「もっと良いセットの方向が見つかった。バランスは良好で、今はタイヤも機能している。少なくとも、バランスについては安心感がでてきた。ただ、スイートスポットにはまだほど遠いね」(SS5)
「僕たちは諦めることなく、解決策を見つけようと努力している。僕たちは2台のマシンをエントリーしているが、トヨタは5台をエントリーして、テストラリーも行っているので多くの情報を収集している。ステージタイムを見ればトヨタが5台もトップ集団にいるのがわかる。でも、僕たちは少なくともステージでは全力を尽くして楽しんでいるし、努力しているところだ」(SS6)
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合12番手
「正直、アンダーステアにかなり苦労しているんだ。ペースノートやドライビングにも学ぶべきことはたくさんあるし、とにかく適応し続けていくよ」(SS2)
「マシンのセットとドライビングの妥協点を探していて、全体的な視野を持つ必要がある。午前中は期待していたほどではなかったが、これからもっといろいろなことが見つけられるはずだ」(SS3)
「デイ1時点ではかなり苦戦しているが、ループではグレッグ(グレゴワール・ミュンスターの愛称)との差を縮めてきたので、それほど悪くはないだろう。ロードセクションも含めて、グレッグと解決策を見つけるためにいろいろなことを試している。チームメイトが同じような気持ちで解決策を探しているときは、かなり楽しいものだね」(SS5)
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合8番手
「今日という日からポジティブなことを見つけるのは大変なことだ。厳しく、受け入れ難いものだった」
「モチベーションを高く保つのは難しかったが、僕たちは戦い続けたよ。マルティン(・ウィダグ/コドライバー)と僕は、各ステージの合間にマシンの作業に取り組み、結果的にふたつ順位を上げることができた」
「僕たちは少しずつ着実に進歩しているし、今日の午後は自分のドライビングスタイルを少し調整してうまくやってきた。でも、明日と日曜日はさらに上のポジションを争う必要がある」
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合7番手
「あそこであれだけの戦いをしているときに、ステージを楽しむのは非常に難しい。とくにスピードが落ちて、特殊な道路でマシンを機能させるのに苦戦しているときはね」
「問題は単純なのだろうと思うが、解決するのは難しい。サスペンションやトランスミッションに関してできることもあまりないからね」
「それでも、日曜日に向けてより良いポジションを獲得する方法を見つけられるように努力していく」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合6番手
「午前中は完璧ではなかったが、午後よりはずっと良かった」
「昼のサービスで、グリップを高めるためにマシンのセットアップを変更したが、バランスが大きく変わってしまったみたいだ。最初のループでは感じなかったアンダーステアに苦しみ、タイヤがオーバーヒートし始めたんだ」
「前のクルマとのギャップを見るのは苛立たしいものだ。だから、チームとして今後2日間は正しい方向に進むように努力するよ」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合3番手
「チームにとって本当に素晴らしい一日だった。このラリーに向けて、とても良い準備をしてくれたと思う。ただし、個人的には完全に満足しているわけではなく、クルマに対する信頼感をもう少し高め、素晴らしい仕事をしているカッレとセブと戦うための数秒を見つけたかったところだ」
「現時点では彼らについていくことができていないが、今夜いくつかクルマに変更を施してみるつもりだ。明日のステージは少し路面がザラついていると思うので、タイヤにはより厳しい条件になるかもしれない。また、天候に関しても注視する必要がある」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合首位
「今日は本当に満足のいく一日だった。すべてがうまくかみ合い、チーム全体として素晴らしい一日になった。事前の準備がしっかりできていたため、ドライビングを楽しむことができたし、良い仕事ができたと思う」
「クルマは速く、バランスも良いので自分の思い通りに操ることができている。また、ペースノートの仕上がりも良好だ。明日のステージの一部は今日とキャラクターがやや異なるため、集中力を維持し、クルマをさらに改善できるかどうか検討して、この調子を維持できるよう努める」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合2番手
「チーム全体にとって非常にポジティブな一日だった。初日にトップ5を占めることができたのはとても印象的で、エンジニアとメカニックのハードワークに感謝する。また、新しいタイヤへの適応もうまくできていると思う」
「もちろん総合2番手なので100パーセント満足しているわけではないが、今日のカッレは本当に速く、彼のペースに追いつく術はなかった。それでも午後はフィーリングとペースの両面で改善が見られたし、明日に向けてはまだいくつかアイデアがある」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合5番手
「チームにとって非常に良い一日でした。WRC初開催のこのラリーに向けて、皆が素晴らしい仕事をしてクルマを準備してくれました。ただし、個人的には自分自身の走りには完全には満足していません」
「何かが欠けているように感じますし、スピードを少し改善する必要があります。このようなラリーで求められる、非常にスムースな走りができていないようにも感じます。午後はクルマにいくつか変更を加え、より良い方向に進んだので、明日はさらに改善できることを期待しています」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合4番手
「本当に良い一日だった。一日を終えた時点でのチームとしての順位は非常に良いものだと思う。個人的には、午前の走りについては完全には満足できるものではなかったが、ステージごとにフィーリングは良くなっていった」
「午後は非常に良いリズムを見つけることができ、タイムもさらに競争力のあるものになった。もちろん、上位のドライバーたちとの差はまだあるので、つねに改善点を探している。明日、自分たちが何をできるのか楽しみだ」
[オートスポーツweb 2025年04月26日]