小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)/2025MotoGP第5戦スペインGP 4月25日、2025年MotoGP第5戦スペインGP MotoGPクラスの初日のセッションがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われた。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)はプラクティスで17番手となった。
ヨーロッパラウンドの初戦にあたる第5戦スペインGPが幕を開けた。最初の走行セッションであるフリー走行1回目は、晴れ空と天候に恵まれ、気温21度、路面温度28度のドライコンディションで始まった。全ライダーがフロントにソフトタイヤ、リヤにミディアムタイヤを選択してコースインする。小椋は10周とどのライダーよりも多く走り、1分38秒395の11番手で1回目のランを終えた。
2回目のランも同じタイヤのままロングランを続けてさらに10周と、小椋は45分間で計20周を走破。13周目に記録した1分38秒094がベストタイムとなり、順位としては15番手で終えたものの、データ収集と習熟のセッションとなった。
午後も日差しが強くプラクティス開始直前の時点で気温は25度、路面温度は41度にまで上昇した。60分間のセッションがスタートすると、小椋はミディアム/ソフトでコースインする。しかし、開始8分ごろに他車が転倒したことに伴い、エアフェンス修復のため赤旗が提示された。この時点で小椋は17番手につけていた。
残り約50分でセッションが再開。小椋はタイヤを変えずに赤旗前からのプログラムを継続し、10周でピットに戻った。その後、10分ほどガレージで過ごしたのち、新品のミディアム/ソフトに履き替えてショートランを敢行。するといきなり自己ベストを1秒以上更新して、1分37秒072の6番手タイムをマークし、予選Q2へのダイレクト進出の可能性を見せた。
残り15分ごろには、ライバルたちがコースインして、タイムを出しに行くものの、その間小椋はガレージで最終盤のアタックへの準備をする。残り7分ごろに最後のランへコースインした小椋は、速いタイムでセクター1と2を通過するも他車の転倒に伴うイエローフラッグの影響でラップキャンセルに。仕切り直しの翌周には、チームメイトのラウル・フェルナンデスが6コーナーで転倒を喫すると、続く小椋も同コーナーでオーバーランしてグラベルにはみ出してしまった。
すぐにコースに復帰できたものの、コントロールラインの目前でチェッカーが振られたため、周りがタイムを上げていくなかでアタックの機会を逃すこととなり、最終的に17番手で初日を終えた。
小椋は順位としては下位に沈んだものの、これは一発の速さを見せる機会を逸した結果であり、終盤にアタックできていればもっと上のポジションであった可能性が高い。Q1から挑む予選ではどこまでの速さを見せるのか、スプリントでは連続入賞できるのか、明日にお預けとなった小椋の本来の走りに期待が高まる。
トラックハウス・MotoGPチーム 小椋藍(FP1:15番手、プラクティス:17番手)
「かなり厳しい一日でした。午前中からブレーキの感触があまり良くなく、セッション中に安定して良いラップタイムを刻むのを難しくしていました」
「明日に向けてやるべきことはたくさんあります。いくつかのコーナーでは結構うまく走れているので、明日はタイトなコーナーに集中する必要があります。すべてをうまくまとめられれば、大丈夫だと思います。どこを対処すべきかは分かっていますが、どうやって改善させるかはまた別の話です。でも、きっと解決策は見つかると信じています」
[オートスポーツweb 2025年04月26日]