初日トップ10入りのミル、予選次第では「より上位グループに食い込める」/第5戦スペインGP

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2025年04月26日 13:50  AUTOSPORT web

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ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)/2025MotoGP第5戦スペインGP 初日
 4月25日、2025年MotoGP第5戦スペインGP MotoGPクラスの初日のプラクティスがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われ、ホンダHRCカストロールのルカ・マリーニは18番手、ジョアン・ミルは10番手となった。また、ワイルドカードで参戦しているホンダHRCテスト・チームのアレイシ・エスパルガロは21番手でセッションを終えた。

 開幕からこれまでの4戦すべてで着実にポイントを獲得してきたホンダワークスは、バレンシアで2日間のプライベートテストを経てヨーロッパラウンドの初戦を迎えた。

 午前のフリー走行1回目で印象的な走りを見せたのはミルだ。前戦カタールGPでは体調不良により本調子を発揮できなかったミルだが、再びベストなコンディションを取り戻し母国グランプリを迎えることができた。

 気温21度、路面温度28度のコンディションに対するタイヤ選択は、全車ソフト/ミディアム。各車同じ条件のなかでミルは序盤から1分37秒台のタイムを記録し、常に上位に名前を刻んだ。

 最初のランを終えてほぼ全車がピットに戻った時点でミルは1分37秒501のベストタイムで3番手。そのままセッション終了まで同じタイヤで走行したためタイム更新こそなかったが、それでも1分37秒台を何度も記録し好調ぶりを披露した。最終的に他車のタイム更新により5番手で午前の走行を終えた。

 3戦連続でトップ10フィニッシュを記録しながらスペインに乗り込んだマリーニは、このFP1でもトップ10に手が届きそうなペースで走行。2回目のランで1分38秒095を記録したマリーニは、チームメイトとタイヤ選択を分けてフロントにハードを装着し再びコースインした。

 周回を重ねるにしたがってセクター1のタイムは自己ベストに近づいていったが、ソフト/ミディアムで記録したベストラップを更新するには至らず、16番手でセッション終了となった。

 続く午後のプラクティスは路面温度が40度まで上昇し、多くのライダーが前後ミディアムタイヤを装着した。ホンダワークスの2台も同じく前後ミディアムでアタックに向かい、ミルが4番手、マリーニが11番手につけたが、ほかのライダーの転倒を受けて開始早々に赤旗中断となり、およそ51分を残してセッションは仕切り直しに。

 走行再開後、ミルは立て続けに1分37秒台を記録し、セッション折り返しの時点で7番手につけた。その後リヤに新品ソフトを3本投入しながらアタックを続け、終盤に1分36秒686をマーク。さらなるタイム更新を期待されるミルだったが、残り時間およそ1分30秒ごろ、6コーナーで転倒を喫しそのままセッションを終えた。それでもミルのベストタイムは全車アタック終了まで10番手に留まり続け、土曜日の予選はQ2からの出走となる。

 他車のタイム更新で下位に沈んでいたマリーニも、セッション後半でリヤをソフトに交換し、この日初めて1分37秒台を記録。そのまま着実にタイムを伸ばしていき、最後のラップに1分37秒077をマークして18番手となった。

 順位こそ苦戦して見えるマリーニだが、トップからの差は1.086秒。しかもこのタイムはセクター4でしか自己ベストを更新しておらず、そのセクター4はトップ10に入ったミルよりも速いタイムだった。

 僅差の戦いで一歩前進する手がかりをマリーニは見つけることができるのか、そして好調のミルは地元のファンの前でどんなバトルを見せるのか、土曜日のセッションも見どころが多そうだ。


ジョアン・ミル(FP1:5番手、プラクティス:10番手)

「今日のフィーリングは本当に良かったし、正直なところ10位という結果は僕たちの本当のポテンシャルを反映していないと思う。どちらのセッションも好調で、レースペースではトップ争いをすることができた」

「しかし、ニュータイヤを履いたところでイエローフラッグが出てしまい、何が起きてもおかしくない状況だった。クリアな走行ラインを見つけるのが難しく、ソフトタイヤではアタックのチャンスも限られていた。それでも、ラップタイム自体は悪くなく、自分たちの成果は満足すべき内容だったと思う」

「今日10番手でも1番手でも、Q2進出という意味では同じことだ。次はQ2に向けて準備を進めていく。予選で良い結果が出れば、より上位グループに食い込めるはずだ」


ルカ・マリーニ(FP1:16番手、プラクティス:18番手)

「金曜日は僕たちにとって少し難しい一日だった。午前中はフィーリングがあまり良くなく、セットアップや電子制御の作業が必要だった。でも午後には改善することができ、セッションを重ねるごとにフィーリングは良くなっていった。最後にもう1回だけアタックできていれば結果は違ったかもしれない」

「カタールで見せたように、僕たちは常に進化しつづけている。今夜チームとしっかり作業して、土曜日に向けて攻めていきたい」


アレイシ・エスパルガロ(FP1:11番手、プラクティス:21番手)

「今日はとても楽しかった。スペインGPのようなレースに、このバイクで、そしてこのカラーリングで出られたことは信じられないほど光栄だ」

「正直もう少し速さを出したかったが、MotoGPのレベルがこれだけ高いなかで、長い間バイクから離れていた自分にこれ以上のことを望むのは難しいとも思う。今日は色々とテストできたし、明日はさらなる改善ができると思う。それが僕たちの目標だ」

[オートスポーツweb 2025年04月26日]

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