アウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ、通称イモラ・サーキット イモラは、F1カレンダーでの将来を確保するにあたり、最もプレッシャーを受けているふたつのヨーロッパのサーキットのうちのひとつだが、今週水曜日、F1エミリア・ロマーニャGPのレースプロモーターはイタリアの報道陣との会合で、イベントについて大きな計画があることを明らかにした。地方政府は、来たる週末にグランプリを開催するためにアウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ、通称イモラ・サーキットに施されたすべての改良の詳細に加え、1981年から2006年まで使用されていた名称をふたたび使用するため、サンマリノ共和国政府と協議中であることを認めた。
2026年末にF1との契約が終了するふたつのヨーロッパのサーキットが、イモラとバルセロナだ。イモラについては、同地出身でF1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリが、マドリードでの初グランプリ開催への道を開くために、来年の世界選手権への参加を見合わせるよう要請する可能性が高い。イモラはその後、オランダGPの開催が終了する2027年には復帰するものとみられる。
そのため、地元のプロモーターは今年のイベントに全力を尽くし、契約を延長するようドメニカリを説得しようとしている。イモラ市長のマルコ・パニエリは、「我々はイベントが開催される4日間で、21万人の観客を見込んでいる。また、新しい可動式スタンドの設置により、サーキットの収容人数は9万2500人に増加した」と述べた。またパニエリは、2025年のF1第7戦エミリア・ロマーニャGP当日のチケットは完売しているものの、金曜日と土曜日のチケットはまだ若干残っていることを明かした。
地元の主要自治体がすべて出席したイベントで、エミリア・ロマーニャ州知事のミケーレ・デ・パスカレは、「イモラとこの地域は、世界で他に類を見ないイタリアらしさを体現している。そして今やこのモーター・バレーは、イノベーションに向けて比類のない貢献をしている自動車分野におけるヨーロッパの中心地だ」と明言した。
レースをカレンダーに残すための戦略を詳しく説明するなかで、知事は次のように述べた。
「グランプリの将来のために国は十分なリソースを持っており、それを活用したいと考えていることから、すでに2026年の予算に盛り込んでいる。同じ州でふたつのグランプリを開催しても問題はない。過去すでに別の名称を使用しているので、またそのようにできる」
また知事は、2027年からの財政支援とブランディングのために、サンマリノ共和国と交渉中であることを認めた。
「このことは話題になっているが、我々は長期的かつ組織的なタイプの重要な交渉を求めているし、ゲームに参加していると感じている。最初の手札は、最高の2025年バージョンのイベントになるだろう」
なお、競争があることを認識している州知事が、来年のイベントに向けたマドリードのサーキットの準備が間に合わないことを期待しているのは明らかで、彼はイモラが将来初のリザーブグランプリになることを受け入れる可能性があることを認めた。
イタリア政府もこのイベントに出席しており、首相府スポーツ局長のフラビオ・シニスカルチが現地に赴いて、このイベントの経済的重要性を再確認した。シニスカルチは、「グランプリは3億ユーロ(約490億円)近い誘発効果を持つ強力な経済的エンジンであり、このスポーツが地域にどれだけの富と発展をもたらすことができるかを具体的に示している。このような大規模なイベントは、国際舞台におけるイタリアの役割を強化するものであり、我々が伝統、革新、ホスピタリティを融合させる方法を知る国であることを世界に示す機会でもある」
「我々の義務は、経済的な観点からも、このスポーツをますます重要なものにすることだ」
[オートスポーツweb 2025年05月13日]