【陸上】村竹ラシッド「12秒台出して国立を沸かせたい」快記録で世陸メダルへ弾み/連載1

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2025年05月15日 05:00  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

陸上男子110メートル障害の村竹ラシッド(2024年8月撮影)

<セイコーGGP出場選手紹介>



陸上のセイコー・ゴールデングランプリ(GGP=日刊スポーツ共催)が18日、東京・国立競技場で開催される。


男子110メートル障害の村竹ラシッド(23=JAL)のターゲットは、日本人初の12秒台。昨夏のパリオリンピック(五輪)5位入賞の実力者は、大台突破を目指して自身の課題と向き合ってきた。すでに内定している9月の世界選手権東京大会へ、快記録で弾みをつける。


  ◇  ◇  ◇


村竹は虎視眈々(たんたん)と大台を狙っている。セイコーGGPの舞台は、今秋の世界選手権と同じ国立競技場。日本タイ記録の13秒04が自己ベストのハードラーは「万全の状態で迎えて、12秒台を出して国立を沸かせたい」と思い描く。


トーゴ人の父と日本人の母のもとに生まれた23歳は、パリ五輪で日本の短距離個人種目史上最高の5位と躍動。メダルまで0秒12と迫った。


さらなる飛躍を期し、今オフは安定感のある動きを模索。リード足の右足がハードルを越えて地面につく時、抜き足の左足の位置が不安定だったことを省み、股関節の柔軟性を高めてきた。


「抜き足を高い位置から下ろした方が地面から反発をもらえて、次の動きがスムーズになる」


その強化が生き、4月以降のダイヤモンドリーグ(DL)2連戦(ともに中国)は2戦連続で2位。今月3日の2戦目では海外試合での自己ベスト13秒10を記録した。「抜き足の動きが良くなった。昨年まではもたつくことがあったが、スムーズにハードリングできている」と好感触を得た。


夢の12秒台まであと1歩。「去年より確実に近づいている。(セイコーGGPで)良いタイムを出して、9月へ弾みをつけたい」。今秋の世界選手権でのメダル獲得へ、自信を深める走りを見せる。【藤塚大輔】

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