【コーヒー】“お湯の注ぎ方”の位置を変えるだけで……「おぉーーー」 “目からウロコ”のレシピに「すごい」

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2025年05月17日 08:23  ねとらぼ

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ねとらぼ

同じ豆・同じ器具で検証を行います

 コーヒーを淹れるときの「お湯の注ぎ方」で生じる違いを検証した動画が、YouTubeで「とても興味深い」「もはや化学実験レベル」などと反響を呼んでいます。


【その他の画像】


●「お湯の注ぎ方」でコーヒーが変わる?


 動画を投稿したのは、コーヒーに関する知識や技法を紹介しているYouTubeチャンネル「KenKen Coffee」。今回はお湯の注ぎ方によって、コーヒーにどんな変化が起きるのかを検証しています。


 検証するお湯の注ぎ方は、「大きな円で端まで注ぐ」「中央に小さめの円で注ぐ」「中央一点だけに注ぐ」の3種類。それぞれの注ぎ方でコーヒーを抽出して、味わいや抽出に要する時間、TDS(コーヒーの濃度)、収率(コーヒーの成分を豆からどれだけ取り出せたか)を調べました。


 使用する豆は浅煎りのもので、挽き方は中粗挽き。3回に分けてお湯を注ぐ「3投式」でドリップし、2投目と3投目のお湯の注ぎ方を変えて検証を行っていきます。


 2投目の段階で、ドリッパーの中の泡の量に差が生じており、「端まで」は全面が白く泡立ち、「小さめの円」はそれに比べると少し泡立っていない部分があります。「中央一点」はさらに泡が少なく、パッと見ただけでも違いが感じられますね。


 3投目では見た目はあまり変わらないものの、お湯が落ちきる時間に違いがみられます。「中央一点」が一番落ちきるのが早く、続いて「小さめの円」、最後が「端まで」。「中央一点」と「端まで」では、抽出が終わるまでに20秒ほどの差が生まれました。


●飲み比べてみると……


 ドリップが終わったらどれがどの注ぎ方で抽出されたコーヒーか分からないようにして、紙コップに注いでブラインド・テイスティングを行います。


 1番と2番はほぼ違いがなく、酸味や甘味がしっかり感じられる味わいといい、一方で3番ははっきり異なる味で、良く言えば雑味がなくクリーン、悪く言えば薄くて物足りないという印象だったそうです。


 答え合わせをしてみると、1番が「小さめの円」、2番が「端まで」、3番が「中央一点」だったことが分かりました。その後TDSや収率を計測してみたところ、「小さめの円」と「端まで」の数値はほぼ誤差の範囲で知覚できるレベルの違いはなく、「中央一点」だけがやはり数値にも開きがあるという結果になりました。


 結果をまとめると、「端まで」「小さめの円」は味わい・TDS・収率がほぼ同じで、「中央一点」のみ明確な差があります。一方、抽出時間に関しては「端まで」と「小さめの円」の間にも12秒の差が。これは全体にお湯を注ぐほど粉が撹拌(かくはん)され、ペーパーの目詰まりが加速したためであると考えられます。


●特製器具を使って撹拌の度合いを再検証


 十分な検証結果が得られましたが、さらに深掘り検証を実施。半分に切ったドリッパーにアクリル板を付けたものを用意して、抽出時の様子をじっくりと観察してみることにしました。


 アクリル板越しに見ると、「端まで」「小さめの円」は撹拌の様子にそれほど違いがなく、「中央一点」は撹拌されていない部分が目立ちました。


 「端まで」「小さめの円」は取り出されている成分の量は同じながら、微妙な撹拌の違いにより目詰まり具合が変わり、抽出時間に差が生まれているようです。また「中央一点」の味わいが薄めだったのは、撹拌が不十分で部分的に未抽出の粉があったからではないかと考えられます。


 しかし、抽出の度合いはコーヒー豆の挽き目やお湯の温度などによっても異なるため「中央一点=おいしくない」ではないことに注意が必要。条件によって味わいは異なりますが、お湯の注ぎ方も意識してコントロールするとおいしいコーヒーを入れることができそうです。


●「とても興味深い」「分かりやすい!!」


 コーヒーの「お湯の注ぎ方」を徹底的に検証する動画に、YouTubeのコメント欄には「とても興味深い動画でした!」「入れ方とテイスティングだけでなくドリップ中のフィルタの中身まで見られるなんて!」「もはや化学実験レベルの精密さ!」「分かりやすい!!」「こんなにも奥が深い世界だったんですね」などの反響が寄せられています。


 KenKenさんは他にも、コーヒーの抽出検証やコーヒーをおいしく入れる方法を紹介する動画などをYouTubeに投稿しています。



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