今季限りで退団するアレクサンダー・アーノルド(左)と残留するサラー(右) [写真]=Getty Images リヴァプールに所属するエジプト代表FWモハメド・サラーが、今シーズン限りで同クラブを退団するトレント・アレクサンダー・アーノルドの境遇に言及した。16日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えた。
サラーがリヴァプールとの契約延長にサインしたのに対し、アレクサンダー・アーノルドは今夏の契約満了に伴う退団を宣言。レアル・マドリードへのフリー移籍が既定路線と見られている。
現在26歳のアレクサンダー・アーノルドはアカデミーを含めて約20年リヴァプール一筋でプレーし、チャンピオンズリーグ優勝や2度のプレミアリーグ制覇などに貢献した。レジェンドのスティーヴン・ジェラード氏や“レッズ”の腕章への憧れなどを口にしてきたが、それだけに今回の退団を裏切り行為とみなすサポーターも少なくないようだ。
退団発表後に初めて本拠地『アンフィールド』で行われた11日のプレミアリーグ第36節のアーセナル戦(△2−2)では、67分から途中出場を果たしたアレクサンダー・アーノルド。しかし、ピッチに立った際だけでなく、ボールを触れるたびに一部の観客からブーイングが浴びせられた。
アレクサンダー・アーノルドに対するブーイングは物議を醸し、リヴァプールOBのジェイミー・キャラガー氏は「あれは行き過ぎだった。トレントに不満があるなら、コナー・ブラッドリーかスティーヴン・ジェラードの名前を歌えばいい」と、否定的な見解を示していた。
サラーもキャラガー氏と同意見のようで、「ファンは彼に対して、なぜか残酷だったと思う。あの時、彼はブーイングに値しなかった」と、アレクサンダー・アーノルドを擁護した。
「彼はファンのためにすべてを捧げたのだから、ファンから最高の扱いを受けるべきだ。もちろん悲しかった。リヴァプールのファンとして、このような行動はとらないから驚いたよ」
「20年間、全てを捧げてくれる人を想像してみてほしい。こんなことがあってはならない。次のブライトン戦、あるいはシーズン最終戦では変わることを願っている。彼は送別にふさわしい選手だ」
「彼は新しいチャレンジが必要だったんだと思う。彼はそのことを僕に話してくれた。彼の決断であることは確かだ。彼は26歳で、2回か3回すべてを勝ち取ってきた。これ以上何ができるというんだ? 彼は自分自身に挑戦する必要がある。同じクラブに20年もいるのは、精神的にとてもタフなことなんだ。ああ、僕はこのクラブが大好きだけど、20年間も同じ場所に毎日通い続けるのは、精神的に落ち込んでしまうかもしれない。残留を決断するのは簡単だと思われている。でもそうではないんだ」
【ハイライト動画】リヴァプールvsアーセナル