アドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1) 2025年WRC第5戦ポルトガル 5月16日(木)、ポルトガルにて2025年WRC世界ラリー選手権の第5戦『ラリー・ポルトガル』のデイ2はスペシャルステージ2から同11(SS2〜11)の走行が行われ、ヒョンデ・シェル・モービス・ワールドラリーチームのオイット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合首位に立っている。TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合3番手の好位置で大会2日目を終えた。
そんなデイ2を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合8番手
「今日は長い一日だった。午前中は少し苦戦したが、午後は良くなったと思う。セットアップで大きな要素を変える必要がまだあるが、明日に向けたアイデアがあるし、出走順も良い。それがもっとも重要なことだ」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合9番手
「今日はなかなかの一日だった! おそらく僕のキャリアの中でもっとも長いラリーになった。Mスポーツ・プーマ・ラリー1で今日の10ステージに挑戦できたことは、とても特別な経験だった」
「想像していたとおり大変だったが、クリーンな一日を過ごせたので満足だ。これから明日の次の挑戦の前に向けて、ぐっすり眠る必要があるね」
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合26番手
「やった! 史上最長のラリーの一日が終わった。それに10ステージすべてを通して、本当に学びの多い一日だった」
「(パンクによりSS2で後れを取ったあと)中盤は総合順位を上げることに費やしたが、プーマは期待以上の働きをしてくれた。SS9では、バンクにぶつかってスピンするという『手痛い』瞬間があった。ブレーキングポイントを逃してしまったが、プーマはまたしてもタフだった!」
「SS10は面白いステージだったね。レッキの時よりもずっと良い感じだった。なんとか順調に進むことができたよ。今日のあらゆる出来事の後で、終盤はミスをせずにゆっくりと安定した走りを続けた。土曜日の次の挑戦へ進むよ!」
※3名のコメントは本人たちのFacebookより。
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手
「全体的に良い一日だった。午前中はプッシュしていたが、すべてをうまくまとめることができず、(SS2で)スピンして8秒を失ってしまった。その後自信を失いそうになるなかで、さらに少しロスしてしまった。でも、今日の展開には満足しているし、表彰台にすごく近づいている」
「明日はもっといい一日を過ごせそうな良い位置にいるし、オイット(・タナック)がトップにいるのもうれしい。チームにとって良い一日だった。きつかったし、あのコンディションにしては良いパフォーマンスを発揮できたと思うが、僕の好みより長すぎたかもしれない」
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合首位
「午前中は間違いなくポジティブだった。最初のふたつのステージでは流れもフィーリングも良かったが、その後はそれらを少し失ってしまった。それにもかかわらず、僕たちは明日有利な出走順を確保するために、この日を最大限に活用しようと努めた」
「トヨタが今日ベストなスタートポジションにいないことはわかっていたので、僕たちは彼らに対して優位に立ち、そのアドバンテージを生かした。非常にタイトで、このような競争ができるのはうれしい。僕たちには戦略を決めるのにあと数時間しか残されていないし、明日はもっとペースを上げたいと考えている」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイリタイア
「今日はSS8で左フロントサスペンションの部品が壊れ、リタイアを余儀なくされるまでは本当に順調だった。残念ながらそれはすぐ修理できるものではなかった。午前中はとても調子が良かったから本当に残念だ」
「ペースは素晴らしく、走行も快適で首位を争っていた。だから、今日はポジティブな収穫がたくさんある。明日ふたたびラリーに合流してプッシュを続けられるように、何が起こったのかを理解する必要があるね」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合7番手
「厳しい一日だった。朝のスタートはそれほど悪くなかった。午前中の最初の2本のステージは道が完全には乾いていなかったため、コンディションは皆あまり変わらず、タイムロスもそれほど大きくなかったんだ」
「しかし、その後はかなり苦戦を強いられた。一日の最後の2本のステージはグリップが非常に低く、路面のクリーニングが極めて大変だったことを考えると、午後の再走ステージのループに関してはもっともっと良いタイムで走ることができたはずだ」
「それでも明日は、少なくとも今日よりは良い出走順でスタートすることができるし、砂が多いステージはもう少し走りを楽しめるはずなので、より良いフィーリングを見つけて、さらにプッシュしていきたい」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合4番手
「とてつもなく長い一日でしたが、かなり満足できる結果になったと思う。ベストとは言い難い状況だったけど、自分の出走順からできることはすべてやれたはずだ」
「朝はいつものポルトガルよりもグリップが低いコンディションでのスタートになり、誰にとってもトリッキーな状況だったと思う。その後、路面が乾いていき、いつものようなコンディションに近づいていった。午後の再走ステージのループは自分たちにとってとくに良かったと思うので、明日はこれまで相性が良かったステージでタイム差を挽回できるように頑張るよ」
●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合2番手
「良い一日だった。朝はクルマのセットアップに少し違和感を覚え難しいスタートになってしまったが、おそらくそれはウエットコンディションの難しい路面で事前テストを行ったことが理由だと思う。しかし、ステージとステージの間で調整を重ねた結果、走りのリズムが良くなっていった」
「週末に向けてソフトコンパウンドタイヤを温存しながらも、上位を争い、トップに近い位置で戦えたことに満足している。オィット(・タナック)とのバトルはつねに緊張感がありながらも楽しめるものなので、明日もプレッシャーをかけ続けるためにベストを尽くす必要がある」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合3番手
「一日の大部分は順調でした。クルマはとても扱いやすく感じましたし、運転を楽しむこともできました。ただ、一日の最後に2本の新しいステージを走った時はフィーリングがそれほど良くなく、少し安全サイドに振った運転をしたかもしれません」
「それでもまだ3位を維持していますし、ラリーはあと2日残っています。明日もまた出走順は良いので、引き続きプッシュし続けます」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合6番手
「自分たちにとっては悪くない一日だったと思う。序盤はコンディションが変わりやすく、リズムをつかむことに苦労したけれど、その後は路面が乾き始め、かなりラフになっていった」
「プレイベントテストが雨に見舞われた影響でラリーへの準備は理想的ではなかったが、セットアップをかなり大きく変更した結果、良い方向に進むことができた。今日は思い切りハードにプッシュしたという感じではなかったので、ペースはそれに見合うものだったと思う。今日の走りをベースに、明日はさらなる改善を目指していく」
[オートスポーツweb 2025年05月17日]