レスターを率いるファン・ニステルローイ監督 [写真]=Getty Images レスターのトップチームを率いるルート・ファン・ニステルローイ監督は、今シーズン限りでクラブを離れるようだ。イギリスメディア『スカイスポーツ』が22日に報じている。
今シーズン、レスターは2年ぶりにプレミアリーグの舞台に戻ってきたものの、昨季のチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)でチームを優勝に導いたエンツォ・マレスカ監督はチェルシーへ旅立ち、今季はスティーヴ・クーパー新監督の下でスタート。だが、開幕直後から苦しい戦いを強いられ、昨年11月にはクーパー監督の解任を発表していた。
後任として迎え入れられたのは、オランダ代表の“伝説的ストライカー”。ファン・ニステルローイ氏は現役時代にPSV、マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリードなどで活躍しただけでなく、エールディヴィジ、プレミアリーグ、ラ・リーガでそれぞれ得点王に輝くなど各地でゴールを量産し、オランダ代表としても国際Aマッチ通算70試合出場35ゴールを記録した。現役引退後は指導者に転身し、2022年7月からPSVのトップチームで監督を務めていたものの、シーズン終了直前にしてクラブ内のサポート不足などを理由に監督を退任。昨年7月からは、エリック・テン・ハフ前監督のもと、現役時代に公式戦通算150ゴールを挙げるなどの活躍を残したマンチェスター・ユナイテッドでコーチに就任していた。
テン・ハフ前監督の解任後は暫定監督としてマンチェスター・ユナイテッドを指揮し、同期間の成績は3勝1分無敗。不調に陥っていたかつての古巣にエネルギーをもたらした後、ルベン・アモリム新監督の就任によってクラブを離れたが、11月29日にはレスターで指揮を執ることが決まっていた。
だが、ファン・ニステルローイ監督の下でもレスターの調子が上向くことはなく、4月20日に行われた第33節リヴァプール戦を0−1で落としたことで、5試合を残しての降格が決定。わずか1年でプレミアリーグの舞台から去ることとなり、来季は2年ぶりにチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)での戦いに挑む。
ファン・ニステルローイ監督は就任時、レスターと2027年夏までの2年半契約を結んでいたが、このような状況を受けて、今季限りでクラブを離れることが決定的だという。25日に控えたプレミアリーグ最終節のボーンマス戦が、ファン・ニステルローイ監督にとってはレスターを率いる最後の試合となるようだ。
後任については現時点で未定で、レスターはファン・ニステルローイ監督に敬意を示し、同監督が指揮官の職を離れるまで、具体的な後任交渉は行なっていない模様だ。だが、既に水面下では動きを進めており、今季途中までサウサンプトンを率いていたラッセル・マーティン氏、現在シェフィールド・ウェンズデイで監督を務めるダニー・レール氏らが最有力候補と見られている。
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