
【写真】「弟のような」佐藤浩市とがっちりハグする寺尾聰
2016年、イギリス。YouTubeに投稿された1本の動画が、世界中を感動させたー。ドライブの車中で楽しそうに歌う父と息子。助手席に座り、抜群の歌唱力で伸びやかに歌い上げる父テッド・マクダーモットは、アルツハイマー型認知症を患っている。この動画は同じ境遇にある世界中の家族に感動と希望を与え、再生回数は6000万回以上を記録。さらにこれがきっかけとなり、父テッドは80歳にしてCDデビューを果たし、イギリス最高齢の新人歌手となった。
本作は、この実話をもとに、日本を舞台に、横須賀に生きる父と息子に置き換え、それぞれの愛と葛藤、家族や友人たちに支えられながら、アルツハイマーの父が若き日に諦めたレコードデビューの夢を再びかなえようとするまでを描く。
舞台挨拶には松坂桃李、寺尾、佐藤浩市のほか、佐藤栞里、副島淳、ディーン・フジオカ、松坂慶子、小泉徳宏監督も出席。5月18日が寺尾の誕生日だったということで、キャスト・監督みんなでお祝いすることに。佐藤浩市が花束を持ってサプライズ登場すると、寺尾は驚きながらも大喜びで浩市に抱き着く。そして「佐藤さんとは血は繋がってないんですけど、この芸能界で本当の弟のようにしてずっと生きてきました。親の代からの付き合いで、親父同士もそういう関係ですしね(笑)。共演数も少なく、実際に向かい合って芝居をしたことがなかったのですが、今回、初めて彼と向かい合ってお芝居をしました。本当に嬉しいです!」と喜びを語った。
寺尾はこの撮影に入る前、体調を崩していたのだそう。ディーンにオファーの電話をした際「もうこれが最後の作品になるかもしれない」と話したのだとか。しかし、「また頑張れるという状態まで戻ったので、参加できて良かった」と言い、その“良かった”と語る理由には「共演者に本当に恵まれたから」と明かす。「桃李くんとは本当に息子のように親子の絆が作れたし、慶子ちゃんとはステキな夫婦が作れました。本当にありがとう」など感謝を述べていた。
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