モデルプレスのインタビューに応じた池崎理人(C)モデルプレス 【モデルプレス=2025/05/24】映画「BADBOYS -THE MOVIE-」(5月30日公開)で映画初出演を果たすINI(アイエヌアイ)の池崎理人( ※「崎」は正式には「たつさき」/いけざき・りひと/23)にインタビュー。オファーを受けるか迷った彼の背中を押した存在とは。「仲間との絆」を描く本作と、自身のデビューストーリーに通底する友情の価値。「よくも悪くも周りを見がち」と語るように、作品世界と現実を照らし合わせる中で見えてきた、繊細さと強さが共存する彼のターニングポイントにも迫った。<ソロ編>
【写真】INI池崎理人のホワイトヘア姿 ◆豆原一成主演映画「BADBOYS -THE MOVIE-」
1988年から1996年まで「ヤングキング」で連載されていた田中宏氏による伝説的不良漫画「BADBOYS」(少年画報社 ヤングキングコミックス刊)が実写映画化。裕福な家の一人息子だった桐木司(豆原一成/JO1)は、幼いころから自分を助けてくれた伝説の不良・村越に憧れ、家出。 族の戦国時代において最強チームの「陴威窠斗(BEAST)」に仲間入りを志願するも追い返され、逃げる途中で川中陽二(池崎)に出会う。 陽二は、中村寿雄(山中柔太朗)、岩見エイジ(井上想良)とともに司に不良になるための心構えを教え、いつしか4人は仲間になっていく。そんな4人に、弱小チーム「極楽蝶」七代目トシは、「廣島Night’s(ナイツ)」との抗争のためメンバーに加わってほしいと頼む。元ナイツの幹部である寿雄は、抗争を避けようと、ナイツのトップ・ヒロに会いに行き、怪我を負ってしまう。憤る司たちは、覚悟を決め、ナイツと極楽蝶の闘いがはじまる。
◆池崎理人、初映画オファーでの迷い 田島将吾からの後押しきっかけに決意
― 初めての本格的な演技への挑戦となりましたが、今回のオファーを受けたときの心境から教えてください。
池崎:素晴らしい伝説的な不良漫画の実写化でこのような役をいただけるということで、正直、すごくビビりました。最初は緊張と不安、プレッシャーもあって、受けるか迷っていたんです。まめちゃんには「池崎くんは今迷い中です」と伝えられていたらしいのですが、決める前の段階で「こういう役をいただいたんだけどどう思う?」と最初に(田島)将吾くんへ相談したんです。というのも、僕がかなり消極的で、未熟な部分がいっぱいでグループ活動に力を入れてやるべきだから…と迷っていたんですが、将吾くんは「絶対やった方がいい」「他の人だったらそんな話は来てない。理人だからできる役だし、それもINIの活動に絶対に生きてくるから」と言ってくれたんです。それがとても後押しになって決めることができました。
◆池崎理人、撮影初日でつまずいたシーン「打ち砕かれました」
― 池崎さんが思う川中陽二の魅力は?
池崎:最初はチャラそうに見えるかもしれませんが、実は優しくて仲間想いで義理人情に熱い、男が憧れるような男だと思います。かつてカズ(高間数俊/大下ヒロト)と共にトップを目指したバックボーンがあり、今は決別してしまっていますが、その切ない部分も魅力的です。友情に熱いけれど、敵だと認識したら元の仲間でも戦うしかないという強い心を持っていて素敵だと思います。
― 陽二という役柄と池崎さん自身に重なる共通点はありますか?
池崎:自分もまっすぐでありたいという気持ちはあるので、仲間意識や絆、義理人情を大事にする点は似ていると思います。でも似ていない部分もいっぱいあって…クラブでのシーンが撮影初日だったんです。そこでエキストラの女性の方にガツガツ絡んでいかなくてはいけなくて…難しかったです(笑)。何もできず、逆に相手の方が「手を回していいですよ」と気遣ってくれて、僕は「すみません…」みたいな。そこが一発目のシーンで、まめちゃんが演技している後ろの背景として女の子たちと楽しそうにしている感じだったので、セリフもアドリブで…なにもわかりませんでした。女性慣れはしていないですね。打ち砕かれました。
― そうした演技の中で特に苦労した部分はどこでしたか?
池崎:台本をいただいて心情や表情、声色で読み方を考えるのですが、いざ現場に行くとセリフだけじゃなくて立ち回りもいろいろ決める必要があるんです。演技の中で見せるジェスチャーがまったく未知数で。例えば、司が自転車で陽二の車に乗り上げたことでブチギレるシーンがあったのですが、「何してんだよ!?」とオーバーにやったら、「それアメリカのコメディみたいだからやめようか」と言われてしまって(笑)。「むず!」と思ったんですが、映り方すべてが自分次第だったので苦労しましたね。ダンスの振り付けなら、最初からすべて決まっているんですが、演技は自分で作っていかなければならないので、普段とかなり違って大変でした。
◆池崎理人の役作り方法 メンバーからは指摘も
― 役作りのために意識していたことを教えてください。
池崎:陽二を意識しながら生活していました。例えば、グループで意見が食い違うときに、普段の自分なら諦めたり流したりする場面でも、「陽二だったらはっきり言うだろうな」と考え、役としての思考回路を意識していました。
― メンバーの方から気付かれるようなことはありましたか?
池崎:すごくしょうもないんですけど(笑)、パンチをする振り付けがあったので、そのときに異常にフォームの練習をしていたら「めちゃくちゃ『BADBOYS』の影響受けているじゃん」と言われることはありました。
― 演技の仕事に挑戦してきたメンバーの方からアドバイスをもらうことはありましたか?
池崎:尾崎匠海にアドバイスを聞いても「知らん」という感じで、なかなか教えてくれないんですよね(笑)。台本を見せて「このセリフどう演じたらいいと思う?」と聞いても「理人の思った通りいけ!」という感じで、多分指導するタイプではないんだと思います。歌も意外と教えてくれなくて、いい意味で「やりたいようにやれ」というスタイルを持っているので、自分で探るしかなかったです(笑)。
― アクションの練習ではどのようなことを行ったのでしょうか?
池崎:撮影が始まる前に練習期間があり、まめちゃんやエキストラの方々と一緒にアクションの練習をしました。パンチのフォームや殴られ方を教わったのですが、特にキックが難しかったです。なるべく当てないようにしなければいけないのに、映画では映えるように大ぶりのキックをしなければならず、次の日から1週間くらい筋肉痛が続きました。本当に難しかったですね。
◆池崎理人「極楽蝶」メンバーと深めた仲
― 共演する豆原さん、山中さん、井上さんとはどのように仲を深めていきましたか?
池崎:まめちゃんとはアクション練習が始まったときにLINEを交換して、それまでグループ同士での交流はありましたが、まめちゃんと2人で話すようなことはそこまでなかったんです。現場に入ってからは演技も上手だったのですが、とにかくアクションが、僕らとはレベルの違うすごさで…!ダンスもすごくうまいのでそれが活きているのかなと思うんですが、殴り合いのシーンもすごく動きが速い。映画の中で観るよりも生で観た方がめちゃめちゃ速くて、掛け合いが完璧で、プロ並に息が合っていてとても刺激をもらいました。
4人でもいろいろな話をしました。一緒に過ごしていくうちにどんどん空気感が良くなって、想良くんは、僕たちが出演したオーディション番組(「PRODUCE 101 JAPAN」、「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」)を全部履修してくれて、「理人の『snow jam※』おもしろすぎるやろ」とか「SEASON1のときのここ絶対喧嘩したでしょ」とか僕やまめちゃんに聞いてくれてすごく楽しかったです(笑)。柔太朗くんは最近会えていなくて「イイじゃん」(M!LK)の話をまだできていないので会いたいです。
※オンタクト能力評価で池崎が披露した楽曲。オーディションから時を経て何度もバズることが話題に。
◆池崎理人、INIメンバーで極楽蝶4人を例えると?
― 極楽蝶の4人をINIメンバーで例えると?
池崎:寿雄はクールな人なので豊凡(許豊凡)とかが合いそう。顔立ちもなんとなく柔太朗くんに近いような…あとはサングラスが似合いそうなので!司は誰だろうな。天真爛漫なので(松田)迅かな?テーマの色も(松田のメンバーカラーの)赤なので似合いそうです。エイジは一番アホっぽい感じがするので、(佐野)雄大ですかね(笑)。ちょっとドジで結局やらかすみたいなところもありますし…今のところすごく弱そう(笑)!陽二は僕から変えてみるなら(西)洸人かな?僕よりも素の感じがもっと陽二っぽいし、面倒見もいいし、色気もある、というところで、この4人にします。
◆池崎理人が考える理想のリーダー像 自分のポジションは?
― 作品では「頭を張る」という言葉がよく出てきますが、池崎さんが思うリーダーに必要な素質は?
池崎:やはり能力は大事だと思います。僕たちINIだったらダンス・ボーカルの技術とは別で、それ以上に、仲間に満遍なく目を配れるかという要素が大事です。リーダーのやりたいことについていくのはもちろんですが、結局誰も参加せず1人で行ってしまうとグループは崩壊してしまいます。仲間を想えることと、先を見越して責任感を持てる人がいいリーダーだと思います。
― 池崎さんご自身はグループ内でどんなポジションだと思いますか?
池崎:割と陽二に近いのかもしれません。自分で言うのも変ですが、メンバーのことを一番気にかけているんじゃないかと思います(笑)。よくも悪くも周りを見がちで、仲間や絆を意識してしまうので、色々気にしてムードメーカーをやっています。
◆池崎理人、メンバーと乗り越えるツアー制作期間「焦っているときこそ一つに」
― 作品では仲間と共に困難を乗り越えていく姿が描かれていますが、池崎さんご自身がチームメイトと何かを乗り越えた経験はありますか?
池崎:ちょうど今、ツアーの制作を頑張っているところで、思い通りにいかないこともありますが、そういうときに将吾くんが頼りになるんですよね。「この演出が代わり映えしないから、僕たちでも案を出そう」というときにポンポン具体案を出して、先陣を切ってくれるのが将吾くん。あとは京ちゃん(藤牧京介)も頼りになって、ライブ中の見え方へのこだわりが強い分、すごくいいものを提示してくれるので、(乗り越えた経験としては)まさに今ですね!そういう焦っているときこそ、メンバーみんなで一つになって一体感が生まれるんです。これが公開されている頃にはツアーが始まっているので、きっと乗り越えて頑張っているはず!
― そういったときに池崎さんはどう立ち回りますか?
池崎:「この演出いや!」と否定だけして何もしないのは違うと思うので、すごく考えることが多いです。様々な先輩方の演出などを勉強して代替案となるものを出して実際に採用されることもあるので、しっかり意見を言って変えていくタイプだと思います。
※インタビューは4月中旬。「2025 INI 3RD ARENA LIVE TOUR[XQUARE]」は5月6日から開催中。
◆池崎理人、INI「Potion」作詞秘話
― 司が伝説の単車を手に入れるために立ち上がるストーリーにちなんで、池崎さん自身がなにかを手に入れるために必死になったエピソードを教えてください。
池崎:やっぱり楽曲制作は毎回必死になります。今回のアルバム『THE ORIGIN』に収録されている「Potion」という楽曲で初めて単独で作詞することができたのですが、制作チームとのキャッチボールの難しさや、細かい言い回しの修正点なども生まれて、とても苦労しました。メンバーがTrack Videoで着る衣装のロゴ制作にも参加していて、初めてこんなに裏方部分に携われたんです。苦労しましたが、嬉しいですし、自分の子どもみたいな気持ちです(笑)。
◆池崎理人が悲しみを乗り越えたエピソード
― 陽二や司たちが共に抗争を乗り越えていく姿が描かれていますが、池崎さんご自身がこれまでの人生で感情の壁にぶつかったときに、どのように乗り越えてきたか、印象的なエピソードがあれば教えてください。
池崎:INIのオーディション(「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」)が自分にとってかなり大きかったです。何の武器もない大学生が出たので、すごく辛かったですし、自分より上手な人たちからたくさん学びながらやっていましたが、ファイナル評価の直前にすごく気分が落ちてしまって、本当にほぼほぼ諦めていました。「これは絶対無理だ」と、やめようかとも考えたんです。でも夢を叶えたくても叶えられずに生きていく仲間もたくさんいて、当時一緒に頑張っていた洸人や将吾くんから「諦めるのは違うだろ」「誰でもここに来られるわけじゃない」と鼓舞してもらって。そこで「絶対にデビューしてやる」と自分の中で覚悟が決まり、最後まで走り抜けることできたので、デビューできたのは仲間のおかげでオーディション期間を乗り越えられたからだと思っています。間違いなく仲間の言葉のおかげでした。
◆池崎理人の夢を叶える秘訣
― モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている方もたくさんいます。池崎さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。
池崎:デビューしたことも夢を叶えた瞬間でしたが、次から次へと新しい夢は出てきますよね。大きな夢をしっかり持つことと、身近な小さな目標を積み重ねていくことの両方が大事だと思います。具体的な目標を定めることは絶対に大事で、それを達成するためにどういう道があるのかを考えることが大切です。そして、その目標を常に心に置いておくこと。リストにして見える場所に置いておくのも大事ですし、ロック画面にするのもいいですね。忘れないようにしないといけないから常に人に喋るようにもしています。
― では最後に、今の池崎さんの目標を挙げるとしたら?
池崎:今の目標は、ダンスが上手なメンバーになることです。簡単なことではないですが、洸人、将吾くん、(木村)柾哉に並ぶぐらいのうまさを目指すことを掲げたいと思います!
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
◆池崎理人プロフィール
生年月日:2001年8月30日
血液型:O
出身:福岡県
身長:179cm
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