【写真】初の新書『独断と偏見』を発売する二宮和也
本作では、二宮があえて文字だけの表現に挑戦。40代になり、これまで考えてきたこと・いま考えていることをさまざまなテーマで縦横無尽に語る1冊となった。本書内では10の四字熟語をテーマに計100の問いと向き合っており、最初は別のタイトルを提示されていたというが「質問の答えがあまりにも独断と偏見すぎて、タイトルと合致していないと感じました。このタイトルにして、非常に読みやすくなったように感じます。候補として『100問一答』というのもあったのですが、それだと性格が悪すぎる答えばかりだったので（笑）」と改めて出来上がったものを読み、このタイトルにして良かったと語る。
多数の出版物に登場してきた二宮だが、本を作るという作業に関わったのは本作が初。「一番最初に言われたのは（修正などを）“黒ペンで書かないで”と。すぐに色付きのペンを買いに行きました（笑）」と初めての経験に戸惑ったことを照れながら話す。また、こだわった部分を聞かれると「追加の取材があって、場合によって“僕”と“俺”と一人称が変わっていたことがあったのですが、それは統一しないでくださいと伝えました。それを語っている時の自分のベースがあるので。そういうニュアンスの違いを探りながら、それを何度も繰り返す作業は新鮮でした」と感想を述べた。
本書を「シンプルなサクセス本にはしたくなかった」とも語った二宮。「もう少し自分を客観的に表現したいと思った時に、新書を提案してもらいました。こんな経験をして、こういった考えをしたから今の自分がある……みたいなものにはしたくなかったんですよね。今回、新書にさせてもらったおかげで、“二宮和也はこう思っているよね”と客観的に整理できたと思います」と新書で出版する意味と、そのおかげで自分の理想とする本に仕上がったと満足そうな表情を浮かべた。
中には、前事務所の創業者であり初代社長を務めたジャニー喜多川氏について語るページも。「触れない選択肢もある中、なぜ名前を出したのか？」と問われると、二宮は「“会いたい人はいますか？”という質問があったので、そこまで深く考えずに名前を出しました。僕のいろいろな“きっかけ”の大元にいた人なので」と理由を語る。
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また先日、二宮の所属するグループ「嵐」が2026年5月末に活動を終了すると発表。一時的な活動休止から復活し、2026年春にコンサートツアーを行うことも決定した。それに合わせての刊行だったのかと聞かれると、二宮は「（発売日の）6月17日が僕の誕生日なので、ただそれだけの理由です。むしろ僕自身も、嵐の活動再開が“なぜこのタイミングなんだろう？”という感じ（笑）。ビックリしています」と計画的な活動再開ではなく、急に決まったことだと驚きを明かす。
本書の中には嵐について語っている場面もあり、「再開が決まっていないタイミングで言っていることですが、仮に再開が決定していたとしても、同じことを言っていたと思います」とのこと。記者質問の中には、ジャニー氏の話題について「前事務所では語られなかったタブー」というコメントもあったが、二宮は「前事務所に所属していた時にこの本を書いていたとしても、謝ってほしいという意見や綴っている言葉は変わらないと思います」と、本当に赤裸々な思いを本書にぶつけたと語った。
嵐として、アイドル活動も再開となる二宮。「“こうあるべき”というアイドルは？」と質問が飛ぶと、「相手の要求をかなえてあげる。かゆいところに手が届く存在でありたいと思っていました。例えば、最新曲ではない往年のヒット曲が聞きたいんじゃないかと、ファンの求めるものをちゃんとわかってあげるのがアイドルだと思います。それを満たしていくことによって、一般的に“お茶の間”と呼ばれる方々へたどり着くと思っています。僕としては、嵐を応援してくださる方々のお父さん・お母さんが“嵐のコンサートなら行っていいよ”というのが理想。挑戦も冒険もしたいけど、そういった安心安全につながるのがアイドルなんじゃないかと、そんな概念を持っています」と熱い思いを明かした。
最後に、誰に読んでほしいかと聞かれると、「同世代はもちろんですが、若い世代や僕より上の世代の方に読んでもらい、どんな感想を持ったか気になります。働き方の価値観が違うので。自分と考えがどう受け入れられるのか。若い方にはもしかしたら説教と捉えられるかもしれないし、上の世代の方には“まだまだひよっこ”だと思われるかもしれないし」とさまざまな世代に読んでもらい、意見が欲しいと語っていた。
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