フェラーリ車検不合格。50号車の失格によりトヨタが5位に繰り上がる/ル・マン24時間

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2025年06月17日 11:30  AUTOSPORT web

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レース後の車検で技術規定違反が見つかり、失格となった50号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ) 2025年WEC第4戦ル・マン
 6月14〜15日にフランス、ル・マンで開催された『第93回ル・マン24時間レース』の決勝レースを、総合4番手でフィニッシュした50号車フェラーリ499P(アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)が失格となった。

 フェラーリAFコルセのマシンは、レース後の車検において技術規則違反が見つかったため、24時間レースの結果から除外されることとなった。これにより5番手でチェッカーを受けたキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの12号車キャデラックVシリーズ.R以下のマシンの順位がひとつずつ繰り上がり、トヨタ・ガズー・レーシングの7号車トヨタGR010ハイブリッドは5位となっている。

 16日月曜の夜遅くにスチュワードの決定によって確認されたのは、当該車両のリヤウイングサポートがデフレクション(たわみ)テストに適合しておらず、テクニカルレギュレーションの範囲外であったということだ。

 スチュワードの報告によると、レース後の再車検で確認された50号車フェラーリのリヤウイングのたわみは52mmだったという。一方、LMHの技術規則では、最大たわみ量は15mmと定められている。

 さらに、車両のホモロゲーションによると、リヤウイングの支持パーツから4本のボルトが欠落していることが判明した。チーム代表は、このことが過度のたわみの発生につながったと主張。フェラーリAFコルセは、メカニックが50号車の最後のピットストップ中に、リヤウイングサポートのボルトが1本欠落していることに気づいたと報告している。

 しかしスチュワードは、最終的に387周でチェッカーを迎えたレースの380周目に当該車両が最高速度に達したことを指摘しており、パフォーマンス面でのアドバンテージがあった可能性を示唆した。

 17日未明時点では、フェラーリAFコルセがこの決定に対して控訴するかどうかは明らかになっていない。

 50号車の失格は、フォコ/モリーナ/ニールセン組のWEC世界耐久選手権タイトル獲得の可能性に大きな打撃を与えた。

 暫定のドライバーズランキングでは、このトリオは第4戦までに計81ポイントを獲得し、ランキング首位のジェームズ・カラド/アレッサンドロ・ピエール・グイディ/アントニオ・ジョビナッツィ組(51号車フェラーリ)と24ポイント差の3位につけている。しかし、“ダブルポイント”となるル・マンで得た24ポイントを失うことで、その差は48ポイント差に倍増した。

 ランキング2位はロバート・クビサ/イェ・イーフェイ/フィル・ハンソン組(AFコルセ)だ。今年のル・マンで2005年のチャンピオン・レーシング以来、20年ぶりとなるプライベーターによる総合優勝を達成した83号車のトリオの獲得点数は計89ポイントで、51号車のメンバーとは16ポイント差となっている。

[オートスポーツweb 2025年06月17日]

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