しらさぎS2025に出走予定のチェルヴィニア(24年5月撮影、ユーザー提供:旅っ程さん) 昨年の最優秀3歳牝馬のチェルヴィニア(牝4、美浦・木村哲也厩舎)が、しらさぎステークス(3歳上・GIII・芝1600m)で復活の重賞4勝目を目指す。
チェルヴィニアは父ハービンジャー、母チェッキーノ、母の父キングカメハメハの血統。母は16年のフローラSの覇者で、オークスはシンハライトの2着だった。そして半兄のノッキングポイントは23年の新潟記念の覇者。遡れば祖母のハッピーパスは03年の京都牝馬Sの覇者、そして曾祖母は名繁殖牝馬のハッピートレイルズなので、93年のマイルCSなど重賞6勝のシンコウラブリイ、05年のセントライト記念など重賞2勝のキングストレイルなどと同牝系となる。
ここまで9戦4勝。2歳時にアルテミスSで重賞初制覇。3歳を迎え、始動戦の桜花賞では13着に沈んだが、続くオークスでGIウイナーの仲間入りを果たした。さらに秋華賞で2つ目のビッグタイトルを獲得すると、ジャパンCでも4着に健闘。JRA賞の最優秀3歳牝馬に選ばれた。ただ、今年は京都記念が9着、ドバイシーマクラシックが6着と精彩を欠いている。それだけに今回はマイルがカギとはいえ、GIIIだけに結果が欲しい一戦となる。
このレースには20年ぶりの珍記録もかかる。近年、オークス馬がGIIIに出走することは珍しく、20年の鳴尾記念のラヴズオンリーユー(2着)以来で5年ぶり。勝てば05年のマーメイドSのダイワエルシエーロ以来で、実に20年ぶりとなるのだ。メンバー中唯一のGI馬の意地の復活Vとなるか。その走りから目が離せない。