「梅雨のだるさ」を悪化させる体質チェックリスト《記者が試した!たった数日で1kg以上むくみを改善した対策も》

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2025年06月19日 11:10  web女性自身

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14日、気象庁が東北地方の梅雨入りを発表した。これで、梅雨のない北海道を除き、すべての地方で梅雨入りが確認されたこととなる。この時季特有の“梅雨ダル”症状に既に悩まされている人も多いはずだ。



「梅雨の時季の不調は頭痛・むくみ・めまい・胃腸の不調・イライラなど多岐にわたりますが、中医学では、こうした梅雨ダルの症状を『水毒』と呼びます。



気圧の変化が三半規管に影響することで自律神経が乱れる、高温多湿で汗が蒸発しにくく、体温調節が難しくなるなどで、水毒の原因である『水滞(すいたい)』や『痰湿(しったん)』が生じやすくなるのです」



こう話すのは漢方薬剤師の大久保愛さん。



「『水毒』の原因となる『痰湿』とは、体にとって余分な水分や老廃物のこと。重く、粘り気があり、上昇しにくい特徴があり、痰湿がたまると『頭が重い』『思考がぼんやりする』などの症状が出やすくなります」(大久保さん、以下同)



ただでさえ不調になりやすい梅雨だが、もともと水分代謝に関わる「脾」(=消化器)や「腎」(=泌尿、生殖器、生命力)が弱い人は注意が必要だという。



「こういった人は、気圧の変化によってめまい・吐き気・むくみ・頭痛などが出やすくなります。漢方では、弱まった『脾』や『腎』のケアをすることで、状態が改善されると考えられています」



特に、体力の低下を急に感じるようになる更年期世代にとって、腎を補うことは積極的に行いたい。



そんな水毒のケアに役立つのが、われわれの生活に密接な関係をもつ、野菜や果物の“種”なのだそう。



「漢方ではさまざまな食材の種を『仁』とよび、古来、漢方薬の原料としても使われてきました。



利水(体の余分な水分を取り除く)、健脾(胃腸の機能を整える)、潤腸通便(便通を促す)、補腎(エイジングケア・生命エネルギーを養う)、補陰(体や肺などを潤す)などの作用があり、水毒の症状改善に効果があるといわれています」



実際、種にはポリフェノール、リグナン、フラボノイドなどの抗酸化物質、ビタミン類に、マグネシウムや亜鉛、カリウムなどのミネラル、食物繊維、オメガ3脂肪酸などが含まれている。血圧降下作用、血糖値コントロールなどの、さまざまな健康効果をもたらす可能性も示唆されているのだとか。



■捨てずにとっておいた種は、しっかり天日干しを



そこで大久保さんが提案するのが、それらの種を使った“種茶”だ。普通なら捨ててしまう種をとっておいて、乾燥させて、炒って、煎じて飲むのだ。



「煎じることで、成分が抽出されます。漢方としてよく使われる種には、松の実・びわの種・桃の種・黒ごまなどがありますが、今回は日常的に手に入れやすく、かつ水毒の症状におすすめの種茶を紹介します」



すいか、アボカド、ひまわり、かぼちゃ、とうもろこしと、どれも手軽に手に入る食材ばかりだ。とうもろこしは、種ではないが、普通は捨ててしまう「ひげ」を利用したレシピだ。甘味もあっておいしく飲めるため、ぜひ一緒に試してほしい。



「作り方のポイントは、しっかり乾燥させ、フライパンなどで乾煎りをすることです。



その理由は、安全に飲むため。さらに、栄養と香りを引き出しておいしく飲むためです」



種の内側には水分や油分が含まれている。種の中の油が酸化した状態で煮出すと、風味が悪くなるだけでなく、胃に負担をかける可能性もある。だから、種茶を作る前にしっかりと乾燥させ、炒ることが大切だ。



また、その過程で、種の細胞が壊れるため、ポリフェノールや香り成分を引き出しやすくなるという利点もある。



「乾煎りをすることで、種に香ばしさが出て、おいしさが増します」





■記者が試したところ、2〜3日で余計な水分が抜けた!



実際に記者も、すいか、アボカド、かぼちゃの種茶を作ってみた。すいかの種茶は香ばしく、麦茶をかなり薄めたような味だった。



「すいかの種茶は暑さからくる頭痛やのぼせに効果が期待できます。梅雨〜夏の暑さや、更年期のほてりの症状にもよいでしょう」



アボカドの種茶は淡いピンク色で、木の実のような香ばしさを感じた。アボカドの味もせず、意外と飲みやすい。



「アボカドの種茶は抗酸化作用、代謝促進、整腸作用などがあります。便秘ぎみの方におすすめです。代謝促進、腸の働きを助けるからか、このお茶でダイエットに成功した方もいるようです」



アボカドの種はぬれていると滑りやすいので、日中、太陽の下で乾燥をさせてから、縦に半分に切ったものをスライスするのがおすすめだ。しっかり乾燥していると、意外にも包丁がスッと通り、じゃがいものように切りやすかった。



かぼちゃの種茶も種の香ばしさが先に感じられて、スッキリと飲めた。



「かぼちゃの種茶は、補腎の作用があります。そのため、疲労感や寝つきの悪さ(不眠)を感じている方に試していただきたいです」



実際に種茶を作ってみて、乾燥と乾煎りの大切さを実感した。十分に乾燥させてから、しっかり乾煎りをしないものは、やはり煮出したときに青臭さやえぐみが残る。乾燥が足りないときは、乾煎りの時間を長くして、しっかりと水分を飛ばそう。



一日に飲む量は500ml〜1L程度を目安に。作った種茶は、冷蔵庫に保管して、1〜2日中に飲み切るようにしよう。



「体の中の熱を解放してくれるので、飲んで1〜2日でむくみがとれてくるのを感じられると思います。私も、種茶は即効性があると感じています」



実際に記者も2〜3日種茶を飲み続けたところ、利尿作用もさることながら、便通が非常によくなり、ほんの数日で体重が1kg以上減少した。体にたまっていた余分な水分が抜けた証拠だ。



■種のなかには有毒成分を含むものもあるので注意



種茶にはほかにもさまざまな種類があるが、こんな注意点も。



「種の中に有毒なアミグダリンという成分を含むものもあるため、どの種を使ってもよいわけではありません。りんご、びわ、桃、梅、さくらんぼ、杏仁などの種はアミグダリンを含むため、使わないようにしましょう」



梅雨はシトシトと弱い雨が続く「陰性型」と、大雨と猛暑を交互に繰り返す「陽性型」の2タイプがあるが、日本気象協会によれば今年は「陽性型」となる見込み。より気圧の変化が激しく、症状が強く出る懸念が大きい。



蒸し暑く手ごわい今年の“梅雨ダル”は、種茶を味方につけて乗り切っていこう。

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