大阪・関西万博のドイツ館=4月13日、大阪市此花区 大阪・関西万博のパビリオン工事費の未払い問題で、新たにドイツ、セルビア、ルーマニアの各館についても、下請け業者が未払いを訴えていることが19日、関係者への取材で分かった。3館の未払い額は計数億円規模に上るという。
関係者によると、いずれも同じ会社が発注に関わっており、すでに未払い問題が発覚しているマルタ館も請け負っている。信用調査会社によると、この会社は大型イベントの設営や運営を手掛ける会社で2016年に設立。21年には東京五輪の資材リースなどを請け負い、17億円の売り上げを計上している。同社は時事通信の取材に、「担当者がフランスにいるので今は回答できない」と話した。
同社はマルタ館の建設工事を巡り、工事代金計約1億2000万円を支払っていないとして、下請けの建設業者から東京地裁に提訴されている。