記者団の質問に答える全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長(中央)ら=20日午前、東京・霞が関 小泉進次郎農林水産相は20日、農水省で全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長らと面会し、コメの集荷に当たって農協が代金を前払いする「概算金」方式から、買い取り方式に見直していく方向で一致した。両者は農産物などの輸出促進に関する協議の前に意見交換。山野氏はJAビルのフロア売却方針についても報告した。
小泉氏は会談後、概算金方式に関し、「作って最終的にいくらになるか分からないのは(農家の)やる気が湧かない」と指摘。「しっかり見通しが立つコメ作りができるようにしなければいけない。その思いは会長も同じだった」と述べた。対応できる地域では、2025年産米の集荷時からの見直しに期待感を示した。
山野氏は会談後、記者団の取材に応じ、買い取り方式について「農家が所得の向上に結びつく方法を最終的に判断すると思うが、選択肢としてはありかなと思う」と語った。JA全中は、すでに買い取りや複数年契約による集荷も行っているとして、今後はその割合を増やしていく方針だ。