
カシオ計算機が展開するスタンダードコレクション(通称・チープカシオ)といえば、実用本位な腕時計の代表格です。デザインに関しては簡素な印象の同シリーズですが、デザインウォッチも顔負けな外観の良さを備えたモデルも存在します。
ここでは、“大人顔”なチープカシオの一例としてMTP-V006L-1B2を実機レビュー。その魅力を紹介します。
●チープカシオでも指折りのデザイン性
早速、本機の概要をチェックしていきましょう。MTP-V006L-1B2は、デイデイト表示(曜日付きのカレンダー表示)を備えたアナログモデルです。ブラックで統一された、文字板とバンド。フォーマルなシーンにも対応できる外観が特徴の1本です。ケース径は約38mmと、メンズウォッチとしては標準的なサイズ。外観と着用性のバランスに優れる点もポイントです。ムーブメントはクオーツ式、ケースは真ちゅう製です。
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本機は国内では正規展開されない、いわるゆ逆輸入モデルとなります。ややレアな点も“差がつくポイント”かもしれません。なお、逆輸入モデルは並行輸入による販売となり、保証等が正規モデルとは異なります。同型の機械を搭載したモデルが正規展開されていますので、比較をしたい人は、正規販売モデルをチェックするのもおすすめです。
改めて、「MTP-V006L-1B2」の外観をチェックしていきます。本機のデザインのポイントは、文字板配置のバランスの良さ。文字板の外周にはアラビア数字のインデックス(時指標)が配され、その内側に日付&曜日のカレンダーと、分秒の指標が配置されています。
本機は小型のムーブメントを採用する一方で、ケース径は約38mmとミドルサイズ。このためにカレンダーの配置が「内寄り」となり、視覚的なバランスが良くない点を補うための配置だと思われます。結果的に間延び感がなく、かと言って煩雑でもないバランス感を実現しています。
インデックスに用いられている数字フォントのデザインもきれいで、視認性も良好です。チープカシオのアナログモデルの中では、個人的には最も「デザインの巧みさ」が感じられる外観だと思います。
なお本機には兄弟モデルとして、インデックスがローマ数字の逆輸入モデルも存在します。よりフォーマル感のある仕様なので、TPOに応じてそちらを選択しても良さそうです。
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●幅広いシーンにマッチする万能さ
本機を用いた着こなしもチェックしてみましょう。まず取り上げるのは、ブルーのカノコポロシャツとホワイトパンツを基調とした、休日らしい装いです。小物のカラーをブラックにして合わせることで、統一感と上質感のある着こなしになるでしょう。
抑制の効いた外観なので、スーツなどのビジネスウェアに合わせる小物としても活躍してくれます。ビジネスシーンで着用すれば、誠実で適度にしゃれ感のある腕元を演出できるでしょう。小物の色合わせを極端に外さなければ、幅広い場面で着用できる汎用性を備えているわけです。
●あなたらしい1本で、差をつける!
今回は2記事に分けて、大人向けな外観が見どころのチープカシオ2本を実機レビューしました。前編の記事でレビューしたMQ-27-7BJHは、無垢な印象の四角形フォルムと、実売で1000円台で入手できるコスパ感が光る1本でした。この記事でレビューしたMTP-V006L-1B2は、巧みな文字板のデザインが魅力で、幅広いシーンで愛用できる腕時計でした。
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コスパと実用性に定評があり、多くのユーザーから支持を受けるチープカシオ。だからこそ、最量販モデルとは一味異なった1本を選択するのもおすすめです。アクセサリー感覚で購入できる金額も魅力。普段の着こなしに、気軽に取り入れてみてはいかがでしょうか。