マーベル作品は『エンドゲーム』後も見逃せない！　『ファンタスティック４』はMCU離れした人にもオススメ

　『アベンジャーズ』シリーズをはじめ、エンターテインメント史を塗り替える超大作を次々と贈り出し、世界中に感動と興奮を届け続けてきたマーベル・スタジオ。その注目の最新作『ファンタスティック４：ファースト・ステップ』が、7月25日に日米同時公開される。アイアンマンやキャプテン・アメリカほか、魅力あふれるヒーロー誕生の礎を築いた「マーベル・コミックス」最初のヒーローチームであり、強い絆で結ばれた家族、“ファンタスティック４”の活躍を描く本作。劇場公開を来月に控え、米映画チケット販売大手Fandangoでは前売り券の初日売上が2025年の新記録を達成し、全米で特大のヒットが期待されている。観客の記憶に色濃く残る『アベンジャーズ／エンドゲーム』では、最凶最悪の敵サノスによって全人類の半分が消し去られ一度は敗北したアベンジャーズがわずかな希望を頼りに戦う姿が描かれ、全世界が心を震わせた。命運をかけた戦いが終結したMCU（マーベル・シネマティック・ユニバース）だが、偉大なヒーローたちからその意志を引き継ぐ若きヒーローや、今までの作品とは一線を画す斬新な作品、そしてここからでもMCUに復帰できる新たなヒーローチーム誕生まで、『アベンジャーズ／エンドゲーム』後もまだまだ面白いマーベルの魅力をご紹介する。

【写真】A24の制作陣が集まり、今までとは一線を画した作風が話題になったマーベル映画

■希望に満ち溢れた若きヒーローたちの誕生

　『アベンジャーズ／エンドゲーム』後、引退したヒーローたちの意志を受け継ぎ、新たな戦いに身を投じる若きヒーローたちが続々誕生。アベンジャーズとして活躍したホークアイに幼いころから憧れて、ヒーローを目指し弓の達人となったのは22歳のケイト・ビショップ。裕福な家庭に生まれ強さも兼ね備えた彼女は自信家であるが、自身の力を過信するがあまりに無謀な行動にでて、失敗をしてしまうことも。

　そしてある日ヒーローの力に目覚めた、“アベンジャーズオタク”の高校生／カマラ・カーン（ミズ・マーベル）は、憧れのヒーローのように活躍したいと願うもなかなか自分の力をコントロールすることができず、理想と現実のギャップに翻弄される。アントマンを父に持つキャシー・ラングは父親譲りの頭の良さを生かして“量子世界”を監視する装置を作ったが、それがきっかけで家族を量子世界に引きずり込んでしまう。さらにすべての時間を操る征服者カーンが現れ窮地に陥ったものの、めげずに家族一丸となって戦う勇敢さをみせた。

　彼らは未熟で、早く一人前になりたいという想いから身勝手な行動をして空回りしてしまったりと、まだまだヒーローと呼べるには遠い存在。でもそれはどのヒーローも必ず通ってくる道であり、自分の力を受け入れ、仲間と切磋琢磨することで力を発揮していく若きヒーローたちの姿はアイアンマンやソーと重なる部分もあり、胸アツな成長ドラマも見どころ。そして若いヒーローだけではなく、キャプテン・アメリカの意志を受け継ぐサム・ウィルソン、父が率いる犯罪組織で最強の武術を身に付けたシャンチー、兄の死から立ち直り、決意を固めたシュリのブラックパンサーまで、強い意志を受け継ぎ並々ならぬ想いを抱く新たなヒーローたちの物語からも目が離せない！

■これってMCU!?　過去作とは一線を画す新たな作風

　爽快なアクションや人間ドラマ、先の見えない展開までマーベルならではの面白さはそのままに、「これってMCU!?」と新たな作風で観客を驚かせる作品も続々公開。コント風のドラマが繰り広げられるシチュエーション・コメディ（シットコム）として制作された、『アベンジャーズ／エンドゲーム』後の世界を舞台にした『ワンダヴィジョン』はスカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフと死んだはずのヴィジョンが長い恋愛の末、晴れて結婚し幸せな生活を送っていたが、その裏に隠された“闇深い謎”が徐々に明らかになってくる―という作品。

　最新作『ファンタスティック４：ファースト・ステップ』と同じマット・シャックマンが監督を務めた本作は、始終漂う“異様”な空気が観客の心を鷲掴みにし、マーベル初となるエミー賞を受賞する快挙を達成した。

　さらに大ヒット公開中の『サンダーボルツ*』では、エッジの効いた作家性・芸術性が際立った映画作品を数多く発信する映画会社A24の制作陣が集まり、今までとは一線を画した作風が話題に。過去に失敗を繰り返し、社会のはみ出し者として扱われてき登場人物たちの“心の闇”までリアルに映し出し、多くの観客から絶賛の声が続出。アベンジャーズのいない世界で戦うしかない状況を前に、人生どん底から這い上がろうとするサンダーボルツ*の姿は多くの観客の背中を押し、本作でマーベルデビューを果たす人も多くいた。新進気鋭のスタッフ陣の才能を見出すことで、枠にとらわれない作品を届け続けるマーベルが『ファンタスティック４：ファースト・ステップ』ではどんな世界をみせてくれるのか？

■新『アベンジャーズ』シリーズに向けて見逃せない1作

　『アベンジャーズ／エンドゲーム』後も多数作品が公開されてきたが、多すぎてどこからみればいいかわからない…！　そんな人にもおすすめ＆この作品からMCUへカムバックできるのが最新作『ファンタスティック４：ファースト・ステップ』だ。最新作で登場するのは、とある宇宙ミッション中の事故で、特殊能力を得た4人のヒーローチーム“ファンタスティック４”。そのメンバー、天才科学者のリード・リチャーズ／ミスター・ファンタスティック は、ゴムのように自在に伸縮する身体を駆使し、常に冷静な判断でチームを導く頼もしきチームリーダー。

　その妻、スー・ストーム／インビジブル・ウーマンは、自身の身体を透明化させ、目に見えないエネルギーシールドを操る、“ファミリー”の精神的支柱でもある。そんなスーの弟、ジョニー・ストーム／ヒューマン・トーチは、陽気なチームのムードメーカー。炎を操り高速で空を駆け抜け、高熱の火炎を放つ。そして、リードの古くからの親友、ベン・グリム／ザ・シングは、岩のように強固な身体と怪力を持つが優しく、心には葛藤を抱えている。

　“家族”という何よりも強い絆で結ばれた4人はこれまで、その“ファンタスティック”な能力と持ち前の正義感で、たびたび人々を窮地から救い出し、世界中から愛されている。そんな人気者“家族”には、間もなく“新たな命”が加わろうとしていた。先日公開された最新映像では、その“新たな命”、リードとスーの子供の姿が初登場！　愛おしい存在の誕生で幸せいっぱいかのようにも思えた彼らだったが、そんな時間も束の間、惑星を食い尽くす規格外の強大な敵宇宙神ギャラクタスの脅威が地球に迫ることに――。

　彼らは家族一丸となって全人類の運命を救うことができるのか!?　マーベルコミック最初のヒーローチームとして誕生した彼らは、マーベルヒーローの原点であり、本作はMCU復帰するのにぴったりな作品！　さらに本作の次は2026年全公開予定の「アベンジャーズ」新章『アベンジャーズ／ドゥームズデイ（原題）』に繋がるということもあり、絶対に見逃せない作品になるだろう。

　映画『ファンタスティック４：ファースト・ステップ』は、7月25日より日米同時公開。映画『サンダーボルツ*』は、大ヒット公開中。