ルノーCEO交代がアルピーヌF1の将来に影響する可能性。ブリアトーレの契約継続は不透明に

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2025年06月23日 08:50  AUTOSPORT web

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2025年F1第9戦スペインGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
 ルノー・グループのCEOルカ・デメオが退任することが、アルピーヌF1チームにおけるフラビオ・ブリアトーレの立場、さらにはチームの将来に変化をおよぼす可能性がある。

 6月15日、ルノーはデメオCEOが7月15日付けで退任することを発表、その後、彼は複数の高級ブランドを所有するケリング・グループのCEOに就任することが明らかになった。ルノーは現在、デメオの後任確保に奔走している。

 ブリアトーレは、デメオの退任はどのような影響をアルピーヌF1チームにもたらすのかと尋ねられた際に、「何も変わらない」と述べ、そのメッセージを、社内でも公の場でも繰り返し強調している。

 アルピーヌが、ブリアトーレとエグゼクティブアドバイザーとしての契約を結んだと発表した際、「フラビオ・ブリアトーレは、F1部門におけるルカ・デメオCEOのエグゼクティブアドバイザーとして任命された」と明確に述べていた。つまり、ブリアトーレはルノーの社員ではなく、デメオの個人的アドバイザーとして働いていることを意味する。

 デメオの後任者は、ブリアトーレを現在の役割にとどめるかどうかの判断をすることになるだろう。新CEOが、このスポーツ最大級の不正行為と結びつけられた人物をアルピーヌF1チームの責任者として据え続けたくないと考える可能性は十分にある。

 ブリアトーレ自身は現在、チームのファクトリーとレース現場における日常業務を管理する新たなチーム代表を探している。だが、候補者たちは、今後、ルノーの新たな経営陣がブリアトーレについてどういう決定を下すかを見守ることになりそうだ。

 また、新たなルノーCEOがF1チームを売却して利益を得るという方針を取るならば、選択肢は豊富に存在しているという点でも、チームの将来には懸念が感じられる。

 かつてアルピーヌのチーム代表を務めたオットマー・サフナウアーは、12番目のチームを立ち上げる計画を準備しているが、既存のチームを買収することを望んでいる。ルノーの元チーム代表シリル・アビテブールは、現在ヒョンデのモータースポーツ部門を統括しており、近いうちにヒョンデをF1に参入させる計画を立ち上げる可能性がある。また、ハースの元チーム代表ギュンター・シュタイナーもF1チームを買収、あるいはゼロから新チームを立ち上げるのに十分な資金を確保しているとみられている。

 そのため、現在アルピーヌF1チームで働くすべての人々が、緊張感に満ちた時間を過ごしている。ブリアトーレが安心を確約する言葉を発しても、それは何の保証にもならないからだ。

[オートスポーツweb 2025年06月23日]

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