2025年F1第12戦イギリスGP ルイス・ハミルトン(フェラーリ) フェラーリのルイス・ハミルトンは、4位でフィニッシュしたオーストリアGPの後、前向きな感想を述べた。この週末に導入した新しいフロアは効果を発揮しており、自分自身にも改善が見られたという。
13戦連続で表彰台に上がれないという、自身のF1キャリアで最も悪い連続記録を更新したハミルトンだが、レッドブルリンクでの進歩に満足しており、新アップグレードでさらに向上できるという期待を示した。
スタート直後、元チームメイトのジョージ・ラッセルと「素晴らしいバトル」をしたものの、ファーストスティントではシャルル・ルクレールのペースについていくことができなかった。
「マシンはそれほど悪くは感じなかった」とハミルトンは振り返った。
「シャルルの後ろでしばらく食らいついていけたが、バランスにかなり苦しみ、かなり早い段階からブレーキをマネジメントしなければならなかった。それで確実にタイムを失っていた。それはぜひ修正したい部分だ。あれは良くない」
フェラーリはオーストリアGPで新しいフロアを投入しており、それをレースディスタンスで使用した結果、ハミルトンは予想以上のパフォーマンス向上があったと感じたという。
「アップグレードはごく小さなものだったので、それが何をもたらすのか、予想できなかった。チームはラップタイムにおいてどれだけゲインできるかについて、一切言及しなかったほどだ」
「でもおそらくフロアによる効果は、予想よりも大きかったと思う。それは本当にポジティブなことだ。チームがアップグレードを持ち込んで、僕たちが前進し、週末を通して2番目に速いマシンになったのは本当に素晴らしいことだよ。3位と4位を取れたのは大きな収穫だ。この週末から得られる良い点はたくさんあり、一方で注力すべき領域も多い」
自分の1ラップパフォーマンスについても、改善が見られたという。
「予選は良くなった。予選ラップでタイムを0.1秒失っていた原因を見つけたので、そこもまたポジティブな点だ」
ハミルトンは、第13戦ベルギーGPで導入される予定のメカニカルアップグレードが状況をさらに改善すると見ているが、マクラーレンと戦えるようになるとは考えていない。
「誰も彼らに追いつけないだろう。ただし“絶対ない”とは言い切れない。次のアップグレードが、僕たちが期待するように機能すれば、もう少し彼らに近づけるかもしれない」
自分自身のパフォーマンスについては、「自分は進歩したと思う。予選でのシャルルとのギャップは以前よりもずっと縮まっている」とハミルトンは述べている。
オーストリアGP決勝中に、レース戦略について、チームの意見に不満を示す場面があったが、レース後にデータを確認して、チームの判断が正しかったと納得したという。
チームが2回目のピットストップを指示した際に、ハミルトンとしては、ステイアウトしたいという意向を持っていた。
「ペースはあまり良くなかったけれど、走り続けられると僕は感じていた。バランスは悪くなかったんだ。でも、走り続けたとしても結果に違いはなかっただろう。だからチームの判断は正しかったのだと思う」
今週末のF1イギリスGPはハミルトンにとって、フェラーリに加入して初めて迎えるホームグランプリだ。「今シーズンここまでは上位争いをするのがとても難しい状況だけど、今回トップ3に入れればうれしい」とハミルトンは述べている。
[オートスポーツweb 2025年07月04日]