2025年FRJ富士大会 第4戦決勝スタート 2025年フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)の第2大会となる富士大会(第4戦〜第5戦)が6月28〜29日に富士スピードウェイで開催され、鈴木斗輝哉(マツモトキヨシ TOM’S TGR-DC FR)が第4戦で、梅垣清(PONOS RACING TOM’S TGR-DC FR)が第5戦で優勝。岡山大会に続き、TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)育成ドライバーが勝利を分け合うかたちとなった。
今大会にはマスタークラス5台を含む全15台がエントリー。28日に行われた予選Q1、Q2ともに梅垣が最速タイムをマークし、富士大会のポールポジションを独占。また、マスタークラスでは鳥羽豊(AIWIN)が両レースともにクラストップのグリッドを掴んだ。
■第4戦:鈴木斗輝哉が今季3勝目飾る
翌29日午前に行われた第4戦。日差しも強まる快晴のもと、15周の決勝はスタートを迎えた。ポールシッターの梅垣がわずかに出遅れるなか、2番グリッドスタートの鈴木がトップに浮上。さらに、4番グリッドスタートの卜部和久(B-MAX RACING F111)が2番手に浮上し、梅垣は3番手に後退する。
トップにおどり出た鈴木が後続とのギャップを広げるなか、卜部と梅垣による2番手争いは白熱。そんななか、ワン・ジョンウェイ(SKY MOTORSPORTS F111/3)と猪爪杏奈(ユピテル羽衣6 F111/3)がダンロップコーナーで接触、マシンを止めたことでセーフティカー(SC)導入に。
7周目にレースがリスタートを迎えると、依然として鈴木は後続を引き離す。2番手争いは卜部、梅垣、そして大宮賢人(PONOS RACING F111/3)も加わり、3台による戦いに。リスタート早々から激しい攻防が繰り広げられたが、9周目のTGRコーナー(1コーナー)で梅垣が卜部をアウトからオーバーテイクし、2番手に浮上する。
ただ、梅垣の挽回はここまで。スタートからトップに浮上した鈴木がトップを守ったままチェッカーを受け今季3勝目を飾った。梅垣は1.308秒届かず2位、3位には卜部が続いた。マスタークラスは総合6位となった鳥羽がクラス優勝を飾った。
■第5戦:梅垣清が0.034秒差で制し今季2勝目
第4戦終了後の29日午後、第5戦決勝の火蓋は切られた。ポールシッター梅垣がTGRコーナーのホールショットを守る。ただ、続くコカ・コーラコーナーで鈴木が梅垣をかわし首位に浮上する。さらに、一時は大宮も梅垣をパスするが、続くダンロップコーナーで梅垣が大宮をかわし、TGR-DC勢がワンツーとなる。
鈴木、梅垣の2台は早々に3番手大宮を引き離し、1秒差以内のデッドヒートを展開。ただ、レースも後半に差し掛かった8周目、GRスープラコーナーで梅垣が姿勢を崩してしまう。それまで0.6秒ほどだったギャップは、これで1.8秒まで広がってしまう。これで流れは鈴木に傾いた、かと思われた。
ただ、梅垣はそこから鈴木とのギャップを毎周縮めにかかる。ファイナルラップの15周目を迎えると、差は約0.5秒。2台の戦いは最後まで目が離せない接戦となるなか、最終パナソニックコーナーは鈴木が前で立ち上がった。ただ、立ち上がりの加速は梅垣の方が良かった。2台はほぼ並走しながらチェッカーとなり、0.034秒先行した梅垣がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾り、2位に鈴木、3位に大宮という結果となった。マスタークラスは総合5位に入った鳥羽がクラス優勝を手にしている。
富士大会を終えて、ドライバーズランキング首位は98.5ポイント獲得の鈴木。89ポイント獲得のランキング2位に梅垣、そして64.5ポイント獲得の大宮がランキング3位となっている。次大会は鈴鹿サーキットにて、第6戦と第7戦が行われる。
[オートスポーツweb 2025年07月04日]