
また、正社員の人でも、ボーナス制度がない場合や、勤務先の業績によりボーナスが出なくなるなどで、マイナス気分になることもあるでしょう。
そんな人にご提案したいのが、「自分ボーナス」をつくること。
ちょっとした工夫で、年2回の楽しみができるだけでなく、いいことずくめなんですよ。
今回は、派遣やアルバイトなど、ボーナスがない働き方をしている人が無理なくできる「自分ボーナス」のつくり方を紹介します。
「自分にはボーナスがない……」のマイナス気分から抜け出そう
ボーナスがないと、さみしい気持ちやうらやましい気持ちなど、マイナス気分になりがちですよね。
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一般的なボーナスは、会社のご厚意でのプレゼントのように見えますが、そうではなく、いわば給与の一部を、年2回などのタイミングで支給しているわけです。
もし会社からボーナスの支給がなければ、それらを全て「自分で準備してみる」のも一案。何十万円とはいかなくても、少しでもボーナス気分が味わえればうれしいもの。試してみる価値はあるはずですよ。
年2回「自分ボーナス」をつくる方法は?
では具体的に、「自分ボーナス」をつくる方法を考えましょう。年2回のボーナスシーズに向けて、毎月の収入のなかから、少しずつ「自分ボーナス」に向けて積み立てていくのです。月5000円なら、半年で3万円になります。月1万円なら半年で6万円です。
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このお金は「最初からなかったもの」として、別取りでコツコツ貯めていきます。
毎月の収入から出すことが難しい場合も、支出のなかから、ムダなものがないかを探してみましょう。
使わなくなったサブスク、不要な保険料、自分にあっていないスマホのプランなどはないでしょうか。クレジットカードの明細やQRコード決済の利用履歴、ECサイトの利用履歴を見ると、意外とムダなものが見つかるはずです。
支出をじっくり確認してカット・見直しができれば、月数千円は削減できるケースが多いですよ。カットできたら、そのお金を「自分ボーナス」の積み立てにまわしましょう。
ネット銀行の「自動入金サービス」の利用がおすすめ
自分ボーナスを積み立てる際には、毎月ATMに行って現金をわざわざ別の口座に移したり、Web上で送金したりするのは面倒ですし、忘れてしまうかもしれないですよね。
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おすすめは、ネット銀行の一部にある「自動入金サービス」を使うこと。大手銀行などの給与振込口座から、ネット銀行に自動的に毎月お金を送る設定をするのです。
無料ですし、毎月決まった日に決まった金額を送金できるので、まるで会社がボーナスの準備をしてくれるように、ネット銀行のほうに準備をしてくれるような仕組みになります。
半年後には、いつの間にか「自分ボーナス」のできあがりです!
半年に1回、数万円などのまとまった「自分ボーナス」が手にできれば、うれしいですよね。
買い物、外食、ちょっとした旅行など、普段の仕事を頑張っている自分へのねぎらいとして自由に使えるお金があれば、ボーナスシーズンを楽しく過ごせるはずです。
金額の大きさでなく「ごほうび感」が大事!
部屋の片付けをしていて、いつか使おうと思って、すっかり忘れていた千円札や1万円札入りの封筒が見つかったことはないでしょうか。それが自分のお金だとしても、なんだかお得な気分になれますよね。「自分ボーナス」も、まさにそれに近いイメージです。
自分のために自由に使える“ごほうび資金”を、自分が忘れてしまうくらいに自動的に準備していくことで、いざ使える段階になったときに、お得でうれしい気持ちを味わえるはずです。
最近は物価が上がり、先行き不透明感があってお金の不安を抱えることも多いなか、自分に「ごほうび感」をあげることはとても大事なこと。
プラスの気分を味わうことが増えれば、日々の気持ちも明るくなり、仕事のやる気も上がるはずです。金額の多い少ないにかかわらず、“心の栄養”にもなるのです。
やる気が上がれば、パフォーマンスが向上して、信頼性や評価アップにつながるかもしれません。その積み重ねが、将来的に昇給・昇格の機会につながる可能性もあるでしょう。
「自分ボーナス」は、いいことずくめ。ぜひ今月から、「自分ボーナス」に向けて準備を始めてみませんか?
西山 美紀プロフィール
出版社に勤務し、編集・マーケティングに携わった後、フリーライターとして独立。女性誌やビジネス誌などで、貯蓄法や子育てにかかるお金の貯め方などをテーマに取材し、原稿・コラム執筆などを行っている。(文:西山 美紀(ファイナンシャルプランナー))