
【写真】いつまでも変わらないキュートさに驚き! 上戸彩インタビュー撮りおろしショット
◆15年ぶりの写真集に「手に取ってくれるかな?」と不安も
写真集のロケ地は台湾。仕事では数多くの作品と向き合い、プライベートではひとりの女性として、妻として、母として過ごす忙しい日々から少し距離を置き、ひとり旅に出たような感覚で、異国の風景や空気を感じながら撮影を行った。幻想的な台湾の夜市を楽しむ姿やビーチでのあどけないピュアな表情、自然の中にたたずむ美しいカット、透明感あふれる寝起き姿など、上戸の多彩な魅力が満載なほか、これまでの活動を振り返ったロングインタビューも掲載される。
――15年ぶりの写真集発売。お話を聞かれた時のお気持ちは?
上戸:「私が今写真集を出して、手に取ってくれるかな?」という気持ちでした。不安のほうが大きかったです。
私はあまりそういうことを気にしないのですが、15年ぶりの写真集で、俳優デビュー25周年という節目に出させていただけるというのはありがたいなとも感じ、お声がけをいただける時にやらないと本当にもう出せなくなるかもとも思い、出してみようかなと…。でも、「買ってくれる人、どれだけいるの〜?」という気持ちがまだあります。
――5月に発表されると、SNSでは大反響でした。
上戸:そうですか〜? その反応してくださった皆さんの中のどれだけの方が手に取ってくださるか…(笑)。
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上戸:お友達からたくさん連絡が来ました! 「買うよ〜。サインちょうだい!」と言うので、「100冊サイン書くから、100冊買ってね!」とお願いしたり(笑)。
――今回は、握手・2ショット撮影のイベントも開催されます。ファンの皆さんとの触れ合いも久しぶりかと思います。
上戸:私はもともとデビューが4人組のアイドルグループで、最初はライブハウスでCDを手売りしてみんなで握手してというところから始まっているので、ファンの皆さんとの交流は好きなほうなんです。デビュー当時から応援してくださって、ライブに来ていただいていた方、皆さん元気にされているのかな?と気になっていますし、再会できたらいいなと思っています。
◆等身大でかっこつけない生の上戸彩を届けたい
――改めまして、今回の写真集『Midday Reverie』。どんな写真集にしたいと考えられましたか?
上戸:私はお芝居でもそうなんですけど、色付けしてもらったほうがやりやすいところがあるんです。アドリブが苦手というか。自分らしさも自分でよく分かってないし、皆さんが上戸彩のどんな姿を見たいのかもまったく分からなかったので、アンケートを取りたいくらいでした。なので、みんなで意見は出し合いながら、カメラマンの川島小鳥さんがみんなの楽しい瞬間をカメラに収めてくれるという写真集になりました。
いろんな方の写真集を見て勉強もしたんですけど、かっこよくキレイに見せる写真集よりも、自然体でいられる写真集にしたいと思いました。小鳥さんが撮る自分がどんななのか想像がつかなかったので、あえてそこに挑戦したかったという気持ちもありました。リアルな姿を空気ごと写真に収めてくれる小鳥さんの世界に挑戦したい気持ちが強かったです。
――初タッグとなりました川島小鳥さんの印象はいかがでしたか?
上戸:私、小鳥さんの写真集『未来ちゃん』が大好きなんです。子どものこんな無邪気な表情を撮れるって絶対に素敵な人に違いない、子どもの笑顔やいろんな姿を引き出せる人ってどんな人なんだろう?と思っていたんですね。
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このチームで写真集を出すのは初めてだったので、楽しかったです。このチームでよかったってすごく思いました。台湾での撮影は何十年ぶりの巨大台風が来ちゃって、予定よりも1日早く帰ることになったんですね。そんなアクシデントもチームみんなが心の底から楽しんでいるのが分かって。緊急事態にみんなが乗っかっていく姿と、挑戦していく感じがもう楽しくて仕方がなかったです。
15年ぶりに出す写真集を、この世界観でこのチームで出せることは自分にとっての宝物ですね。きれいで美しさを伝えたいというよりも今の生々しい上戸彩をお伝えしたいというか、等身大のかっこつけない上戸彩が詰まっている作品になったと思うので、ぜひ今の上戸彩を皆さんの中にも収めていただけるとうれしいです。
――今回の写真集でお気に入りカットを挙げるとするとどのカットになりますか? 冒頭掲載されている台湾新幹線の中での無防備な寝顔も印象的でしたが(笑)。
上戸:15年ぶりに出す写真集の1ページ目がこれか〜い!ってなりました(笑)。普通だったらもっときれいに、もっといい顔から始めたいとなると思うんですけど、上戸彩ってこれだよな!私ってこんな感じだよね!と思って。お気に入りの1枚もこのカットにします(笑)。
――今回お子さんを持たれてから初めての写真集となりますが、心境の変化はありましたか?
上戸:お母さんになると、普段は汚れてもいい服、汚されてもイライラしない服、洗濯ができる服となってしまうので、撮影でいいお洋服を着させてもらったり、ヒールをはかせてもらうだけでもうれしかったり、気持ちの変化はありますね。
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普段もまったく運動していないわけではなくて、時間がある時は体の巡りを良くするくらいの運動をしています。最近はピラティスやホットヨガもやっていますが、1ヵ月に1回だったり、週に1回だったりで。(再びマネージャーを見ながら)せめて、この写真集の前には週に1回は通いたかったよね〜?(笑)
◆最近はスイッチを入れたくなってきた 多彩な役どころへの挑戦に意欲
――今年は俳優デビュー25周年を迎えられました。この25年の中で、ターニングポイントだったと感じられる作品はどの作品になりますでしょうか?
上戸:25歳の時に出演させていただいた、竹野内豊さん主演の月9『流れ星』ですね。初めて企画書を見せてもらって、やるやらないの判断を自分に任せられたのが初めての作品でした。それまでは目の前のお仕事を1つ1つ終わらせていくので精一杯だったんですけど、自分でやりたいって思ったお仕事ができたことで、そこから撮影現場での居方や視聴率が気になったり、みんなの意見がストレートに伝わってきてうれしかったり、その頃からお芝居の楽しさも知れたような気がしています。もちろん、『あずみ』や『金八』、『半沢直樹』など皆さんがたくさん目にしてくださった作品も転機になっているのは確かです。
――俳優業と子育ての両立でお忙しいと思いますが、俳優としての上戸彩さんと、お母さんとしての上戸彩さんの切り替えはストレスなくできていますか?
上戸:私はキャラが変わらないので、普段モード、仕事モードというのはなく、常にこんな感じなんです。だから逆に最近はスイッチを入れたくなってきました。今までは、普段とはギャップのあるような役は怖くて受けられなかったんですよね。家に帰ってママが暗い顔をしたり、イライラしたりしていたら嫌だなと思って、普段までひきずりそうな役や作品は受けられなかったんですけど、今だったらなんかできるような気もしていたり。すべてはスケジュール次第にはなるんですけど。
――お子さんたちは、お母さんのお仕事に理解がある感じですか?
上戸:仕事だったら、自分たちの気持ちで融通はきかないと分かっていますね。だからといって私の意志が強くならないように、子どもたちの顔を見るようには心がけています。
子どもがいると1日家を空けるということを私ができないタイプなんです。今回の写真集の撮影は家族も「いいよ、行ってきなよ!」って言ってくれましたし、子どもが3人になってできる気がしたんですよね。1人や2人の時は考えられなかったんですけど、子どもたちの仲がいいし、ママがいないさびしさも大丈夫なんじゃないかなと思えた瞬間があって。なるべく子どもたちにさびしい思いをさせないようにお仕事しているんですけど、あの時だから行けたんじゃないかとすごく思います。
子どもたち3人を「いってらっしゃい」って見送りたいし、できるだけ寝る時には隣にいるお母さんでいたいと思っているので、こんな制限のある私にお仕事をくださる方には本当に感謝ですし、自分の居場所を作っていただけるということにもさらに感謝するようになりました。協力してくれている家族にも感謝しています。
――今のお仕事と家庭のバランスは、上戸さんにとってすごくいいバランスなんですね。
上戸:とても心地いいです。育児もこんなに堪能させてもらって、大変ですけど楽しいし幸せだし、グデっとソファに横になって寝たい時もありますけど、そんな中でもお仕事に行くとリフレッシュできる。感謝と楽しさでいっぱいです。
(取材・文:渡那拳 写真:高野広美)
上戸彩写真集『Midday Reverie』は、宝島社より7月10日発売。
出演映画『沈黙の艦隊 北極海大海戦』が9月26日公開。