TDS新ショー「ドリームス・テイク・フライト」明日スタート! ミニー率いる女性の強さを感じさせるショーに〈取材レポ〉

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2025年07月15日 15:10  クランクイン!トレンド

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東京ディズニーシー「ハンガーステージ」の新エンターテイメントプログラム「ドリームス・テイク・フライト」の様子  クランクイン!
 東京ディズニーシーは、7月16日(水)から、ロストリバーデルタにある「ハンガーステージ」で新しいエンターテイメントプログラム「ドリームス・テイク・フライト」をスタート。同場所で開催されていたショー「ソング・オブ・ミラージュ」は2020年2月28日に終了していたので、「ハンガーステージ」が本格的に再始動するのは約5年ぶりとなる。そんな本ショーのプレスプレビューが7月15日(火)に行われ、一足先に先行公開。加えて、開発に携わったプロデューサーと演出担当がインタビューに応じ、ショーのこだわりも明かした。

【写真】マックスかっこよすぎる 「ドリームス・テイク・フライト」の様子

■約3年かけて完成!

 今回スタートする「ドリームス・テイク・フライト」は、飛行機工場を舞台に、ミッキーマウスをはじめとするディズニーの仲間たちが、力を合わせて飛行機づくりに奮闘する1日を、歌やダンスでリズミカルに描いた新しいステージショー。ディズニーの仲間たちが次々と登場し、さまざまなハプニングを乗り越えながらも、飛行機をつくりあげようと力を注ぐ。

 始業前の工場に、工場長を務めるピートと飛行機づくりに誇りと情熱を注ぐ職人たちが集まると、大忙しの1日がスタート。飛行機作りに誇りと愛情を注ぐ職人たちによる元気はつらつとしたオープニングナンバーはピートとミッキーマウスが登場し、ゲストを飛行機工場の世界へと誘う。

 続いて登場するのはドナルドダック! 突然の大雨により工場では雨漏りが発生。ペンキ缶で受けた雨粒が軽快なリズムへと変わりユニークなダンスナンバーへと展開。コミカルなドタバタシーンが描かれる上、このシーンでは一部の出演者が客席後方から登場するというサプライズもあった。ステージ全体を使った演出に胸が高鳴る。

 一段落して職人たちの休憩時間がやってきた。仲間の一人がギターを手にとり家族への想いを歌うと、その想いに導かれるように『リメンバー・ミー』のミゲルが現れる。2人の歌声が美しく重なり合うシーンは心が洗われる。さっきまでのドタバタが遠い昔のようにしっとりとした空気が流れた。

 それからシーンは移り、道具調達係のチップとデールとミュージシャンたちのナンバーに。飛行機工場ならではの道具を使った“音”が、次第ににぎやかで楽しいリズム演奏会へと展開していくと、ティモンの世界とつながってボディーパーカッションなどの楽しいリズムが客席まで繰り広げられる。このシーンでは一部の出演者が客席に降りるというダイナミックな演出が! ダンサーが真横で踊る様子は迫力満点。客席の隅々まで笑顔が広がっていった。

 ところが、ここで停電のアクシデントが発生! マックスと電気技師たちが修理に駆けつける。ここは照明効果を駆使したパフォーマンスが見どころのシーン。エネルギッシュなストリート系ダンスが見せ場で、K-POPっぽい音楽が客席のボルテージを上げていく。マックスのパワフルさとクラブ感のあるパフォーマンスに魅了され、思わず舞台が飛行機工場であることを忘れてしまいそうになる。

 停電のハプニングを経て、飛行機のパイロット、ミニーマウスがついに登場。ここが大きな目玉のシーンで、パイロットは女性でそろえられている。「ソアリン : ファンタスティック・フライト」のキューラインの偉人たちを見ても分かるように、空の歴史は主に男性が作り上げてきたもの。それでも女性だって空飛ぶことを夢見ていいじゃないか。固定観念を払拭するような希望に満ちたシーンが展開されていく。

 誰もが抱いている夢や願いを大空への想いと重ね合わせて表現していくミニーはとても力強い。美しい音楽とともに、ミニーの想いに呼応するように、メリダ、モアナ、ポカホンタスといった勇敢なプリンセスたちも登場。このショーが期間限定ではなく数年は続くであろうことを考えると、このような力強いメッセージが東京ディズニーシーから発信され続けることに大きな意味があるのではないだろうか。

 そんな作り手の思いに心打たれながら、ミッキーを中心に飛行機が組み立てられていく様子を表現したアクティブなシーンへ。運動会のリレー競争のようなイメージで飛行機完成へと作業が進められ、会場内が一体感に包まれる。

 ショーの最後は、もちろんミニーが大空へ。雲の上にいるのではと錯覚させる演出が面白いので、ぜひ「ハンガーステージ」でその目で確かめてほしいところだ。

 そんな本ショーについて、プロデューサーを務めたエンターテイメント本部ショー開発部ショー開発グループの石原基成氏と演出担当のエンターテイメント本部ショー開発部ショー開発グループの有賀美智氏がインタビューに応じた。

 石原氏によるとコンセプトづくりから約3年という年月をかけて本ショーが誕生したのだそう。何度も議論を重ねたそうだが、もともと「ハンガーステージ」がパイロットたちの飛行機の格納庫(ハンガー)を改装した劇場であるというバックグラウンドがあることから、「親和性のあるストーリーを」ということで今回のショーが出来上がったという。

 また、こだわった見どころを聞かれた有賀氏は「パイロットという役柄でミニーを登場させたことに強い思い入れがあります」とコメント。「メリダやポカホンタスといった勇敢な力で自分の人生を切り開いていった女性たちを一緒に登場させることでよりシーンが深みを増していったと思っています。男女問わず楽しんでいただくことはもちろんですが、同じ女性としては思い入れが強いシーンです」と語る。

 加えて「このショーを通してゲストに感じてほしいこと」を聞かれると、石原氏は「夢を持つことやチームワークの大切さというコンセプトはもちろんなのですが、ショーが出来上がっていくにあたって感じたのは『人の力がすごい』ということ。キャラクターの魅力や、パフォーマーによる洗練されたパフォーマンスにも注目して楽しんでいただければと思います」と魅力をアピールした。

 さまざまなジャンルの音楽を楽しみつつ、力強いメッセージによってポジティブな気持ちになれる本ショーは、きっと終わった後に青く広がる大空を見上げたくなるはずだ。
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