6割「家計、かなり苦しくなる」=給食ない長期休暇期間―NPO調査

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2025年07月16日 15:01  時事通信社

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時事通信社

長期休暇期間中の家計に関する調査結果を発表するNPО法人「グッドネーバーズ・ジャパン」=6月25日、東京都千代田区
 夏休みが迫る中、学校の長期休暇期間中の家計について、低所得のひとり親家庭の約6割が「かなり苦しくなる」と答えていることが16日、NPО法人「グッドネーバーズ・ジャパン」(東京都大田区)の調査で分かった。物価高を背景に、給食がないことによる食費負担増などが要因という。

 同NPOは、低所得のひとり親家庭を対象に食品配布事業を実施している。調査は6月3〜11日、この事業の利用者を対象にオンラインで行われ、約2100人分の有効回答を分析した。

 その結果、通常時に比べ長期休暇の家計が「かなり苦しくなる」と回答したのは61.3%に上った。「やや苦しくなる」も36.4%で、家計の逼迫(ひっぱく)が浮き彫りになった。

 長期休暇期間中にとる出費抑制方法を複数回答で尋ねると、「自分の食事量を減らす」(62.9%)が最多で、「食べ物の購入量を減らす」(47.2%)と「家で冷暖房器具を使わない」(30.9%)が続いた。「自分の体調が悪くても病院を受診しない」(27.2%)も目立った。

 長期休暇期間中の子どもの食事回数が「1日2回以下」と答えた割合は32.2%で、通常時の約2.5倍に増えた。食事回数が減る理由を聞くと、「経済的に余裕がない」との回答が4割を超えた。

 同NPOの浅野綾希子さんによると、これまでの同様の調査と比べ、今回は物価高の影響を訴える声が増えているという。浅野さんは「夏休みなどの長期休暇の際、以前はお米でおなかを満たしていたが、米価が高くなったことでそれが難しくなった家庭もあるのでは」と指摘。所得の低い家庭に対する公的支援の拡充などを訴えている。 
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