■深みのある歌声に寄り添う、緻密で温かな演奏 ライブは、バンドによるインストゥルメンタル「Prelude to ALDEA」からスタート。編成はアコースティックピアノ、バイオリン、ベース、ドラム、ギター、サックス&トランペットで、ベースをセンターに据えた変則的なステージ編成に自然と注目が集まる。そして「Days」のイントロが流れる中、赤いドレスにボブスタイルのウィッグ姿の中森が登場。「あきなー!」という歓声に笑顔で応えながら、深くしなやかなボーカルを響かせる。ストリングスや管楽器を生かしたジャズ/ボサノヴァ調のアレンジと、包み込むような演奏がその歌声に寄り添い、観客を静かに引き込んでいった。
中盤には、アコースティックギターとボーカルだけの最小構成で「予感」「陽炎」「OH NO, OH YES!」を披露。この日のアレンジにあわせて低音から吐息までも繊細に響くように調整したというPAと、中森のロー&ハスキーボイスの説得力が一体となり、濃密な時間を生み出した。
■おちゃめな姿と遊び心、圧巻のラスト そして終盤は、バンドが再び加わって演奏にもさらに熱が加わり、中森の情熱的なダンスが印象的だった「月華」、ラテンジャズ調の「I MISSED “THE SHOCK”」では中森の低音ボイスとギターカッティングが高揚感を生み出し、この日のハイライト的な盛り上がりを見せた。
還暦を記念した特別企画として、ファッションをテーマにしたポップアップストア『AKINA NAKAMORI 60th Birthday Special Collaboration with ISETAN』も22日まで東京・伊勢丹新宿店で開催。自身がセレクトしたアイテムや愛用品の展示に加え、デザイン監修を務めた伊勢丹限定のTシャツも販売されている。
■セットリスト M01. Days M02. APPETITE M03. 二人静 M04. 飾りじゃないのよ涙は M05. 予感 M06. 陽炎 M07. OH NO, OH YES! M08. 月華 M09. I MISSED "THE SHOCK" M10. I hope so