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女優遠野なぎこさんが死去したことが17日、分かった。45歳だった。遠野さんの公式ブログ内で、親族一同の名義で「このたび、遠野なぎこが永眠いたしましたことをご報告申し上げます」などと発表された。
遠野さんは4月28日、東京・池袋で、映画「渇愛」(岩松あきら監督)の完成上映会にゲストで登壇した。ルッキズムや摂食障害を描いており、摂食障害を公表していた遠野さんが作品について語った。
遠野さんは、15歳から30年間摂食障害と闘っているとし「私もずっと治療を受けてまだ苦しんでます。もしかしたら私は最後の時を迎えるまで、摂食障害かもしれません。摂食障害の方々は世界中たくさんいるんですけど、恥ずかしいとか、甘えだとかぜいたく病だとか言われて、家族の理解も少ない。だから死ぬまで私は戦いたいと思ってますし、そういう姿を見ていただきたい」と話した。
ダイエットとの違いを聞かれ「大きな違いがあります。ダイエットは自分の意思でできるもの。摂食障害はいつの間にか沼にはまってしまうもので、1度はまったら抜け出せない」とした。
摂食障害を描いた作品が製作されたことへの感謝を語りつつ「若い子にも特に見ていただきたいなと思います」と言うと、涙声になった。遠野さんは「皆さん無理しちゃうんですよね。アイドルの子とかやせろ、と言われますし。私も10代の時には体重測定を毎日して報告しなきゃいけなかったりとか…」と自分の体験を語った。
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さらに「やせていることは美しさではない。美しくなりたくて摂食障害になっているわけではないんです、我々は。どうにもならないんです。若い子がちょっと誤ったダイエットの仕方をして摂食障害のわなにはまってしまうということを、1人でも減らしていきたい。(間違ったダイエットは)人生狂わせますよ」と切実に訴えた。
壇上への上り下りには、登壇者に手を貸してもらうなどして、体調は決して良くなさそうだったが、「もっと話したい」と、笑みを見せたり、作品の出演者を「本当にすばらしい」とたたえる場面もあった。
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