映画『TSUSHIMA』9月5日より東京・代官山シアターギルドにて公開決定、全国順次公開 大学院で医工学を研究、テレビ朝日で報道記者・ニュースディレクターを務めた経歴を持つ山根高文の映画初監督作『TSUSHIMA』が、9月5日より東京・代官山シアターギルドにて公開後、全国で順次公開されることが決定した。
【画像】1980年代を代表するアイドル・河合奈保子
山根監督はテレ朝時代、報道記者として政治部で総理官邸や自民党などを担当、政府与党訪朝団に同行し北朝鮮を取材。社会部では日本初の臓器移植、介護保険導入などのほか、三宅島の噴火で現地災害、雅子皇后(当時妃殿下)の出産などを取材し、その後、早朝の情報番組で番組ディレクターを長年務めた。
自身の取材経験や自らの研究を元に、AIと再生医療技術が結びついた時に起き得る事態の中から、女性の社会進出(政治)、美と若さへの欲求、妊娠出産、認知症と介護という分野に切り込み、独自の視点で執筆したストーリーを自ら映画化。意識を持ったAiが、共存と見せかけ人類社会に忍び込み気づかないうちに静かに人間を支配してしまう、そんな現実に起こり得る恐怖を描いた異色SFサスペンス。
英国映画アカデミー公認のレインダンス映画祭の姉妹映画祭「JIFF(Japan Indies Film Festival/英国レインダンス映画祭ジャパン)」にて観客賞を受賞。さらに、宮古島チャリティー国際映画祭でも観客賞を獲得、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭での特別上映を経て、一般公開に至った。
物語は、1990年代の長崎県・対馬で選挙活動を始めた女性・佐藤由里子を追う新聞記者・田島圭介は、「緑の物質」による恐ろしい光景を目にする。時は1960年代に遡り、なぜかこの時代に一人で生きる由里子の姿が…。巷では若返りの薬として「緑の物質」を服用していた若い女性たちの命を奪っていたことが明らかになる。
AIが密かに人間社会に忍び込み、あたかも神のようにコントロールしようとしていることに気づく田島。時が過ぎ、認知症が進んだ80代の由里子に、医師はAIを利用した新しい治療法を勧める。その「緑色」の治療薬を目にした田島の頭に昔の記憶がよみがえり…。
新聞記者・田島役で主演を務めるのは、山田純大。本作では、自らの熱意や思いを胸にしまい、自らの足で真相を解明していく記者の姿を演じ切った。
AIの繰り出す策略に一生を翻ろうされ続けるヒロイン・由里子を演じるのは、中西悠綺。13歳からのアイドル活動の後、単身中国へ渡り演技や武術を学び、中国映画『ワンダフル旅行社』(2022年)で日本人女優として初主演を果たした。中国初のWEBドラマ主演など活躍の場を広げ、中華圏SNSで100万人のフォロワーを持つ新進気鋭の女優だ。
由里子を傍で支える姉・佳織役に二宮芽生。60年代から現在まで常に若く美しい姿を留め続け、由里子に寄り添う小向絵里役に、元ハロー!プロジェクト「こぶしファクトリー」のセンターを務めた浜浦彩乃。劇中の60年代のシーンで、由里子の元夫で正義漢だが最後はAIの犠牲になる小林修二役に、ケニー大倉。
本作品のテーマでもある「新しい神」の存在に気づき、一連の事件を解明していく土志田教授役は星田英利(ほっしゃん。)。70代になった田島を勝野洋が演じる。そして、中森明菜、チェッカーズをはじめアイドル全盛期に数々のヒット曲を世に送り出し、今も多方面で活躍する作詞家の売野雅勇が、謎の研究者・平野役で出演している。
主題歌は、1980年代にアイドル歌手として人気を博した河合奈保子の楽曲「Wings Of My Heart」。河合が作詞作曲を手がけたバラード曲で、愛する人をストレートに愛する気持ちをストレートに歌った隠れた名曲だ。河合の力強く優しい歌声は、往時のファンだけでなく今の世代の人たちの心にも強く残るに違いない。
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