【中村勘九郎】 20年ぶり「野田版 研辰の討たれ」上演へ 演出家の野田秀樹に稽古場で父・勘三郎と同じ振る舞いを暴露され苦笑い

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2025年07月17日 15:14  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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17日、演出家の野田秀樹さん、歌舞伎俳優の中村勘九郎さん、松本幸四郎さん、中村七之助さん、市川染五郎さん、中村勘太郎さん、中村長三郎さんが、松竹創業百三十周年「八月納涼歌舞伎」『野田版 研辰の討たれ』の囲み取材に登壇しました。

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この度、歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」の第三部では、20年ぶりとなる『野田版 研辰の討たれ』が上演されることになりました。

本作は、十八世中村勘三郎さんとタッグで新しい歌舞伎を生み出してきた野田秀樹さん脚本・演出で、2001年8月に野田版歌舞伎の第一弾として歌舞伎座で初演され大きな話題に。後にシネマ歌舞伎としても上映されるなど、時を超えて絶大な人気を誇る名作です。
 



20年ぶりの野田版再演に、演出の野田さんは“ずっと彼(十八世勘三郎)とやっていたので、呪縛というか彼の面影を追ってしまったり、皆もそういうところあると思うけど、稽古が進んでいくうちに新しいものになっていくなという気持ちがあります。若い人たちも、すごく良くて新鮮なものになると思います”と、語りました。

 



続けて、“まぁ遺伝子がね(笑)声だけ聞いていると勘三郎じゃないかと思うぐらいで、ここも(幸四郎・染五郎)そうなんですけど、世代交代している中、自分だけ生き残っちゃって申し訳ないような気も… こうして世代変わりする歴史的に貴重なものが見られる、非常に得した気分です”と、告白。

 



勘九郎さんは“(十八世勘三郎)襲名の時に、うちの父や三津五郎のおじさんが「これが古典になって残っていったらいいね」みたいな話をしていたのが、こうして残せたことがうれしい”と語ると、野田さんから“違うんだよ「こんなくだらない事やってるのが古典になっちゃうんだよ」”と話し、笑わせました。

 



勘九郎さんは“ぶっちゃけ自分は「研辰」は、やらないと思っていた”と、心境を吐露。それは先代の「研辰」が、あまりにも先代本人の役になりきってしまっていたので、自分には無理だと感じていたと明かし、“こうして新しい世代で作り上げるのは、すごく楽しいし、稽古も順調で、1週間で通し稽古ができる。後の2週間「何する?」って感じですが、ブラッシュアップして作り上げたい”と、意気込みを語りました。

 



七之助さんは、前回の野田版研辰の思い出について、“初演の稽古場は、今でも鮮明に覚えています。父親(勘三郎さん)に死ぬほど怒られたのを覚えている。(その現場を見ていた)野田さんが「僕が演出家だから」って、父親にダメ出しをしていました(笑)”と語り、“それが今、憧れの福助おじ様の「およし」をやって、「あっぱれじゃ」って言っているのが、今でも不思議な気持ちです”と、振り返っていました。

 



また、野田さんは、長男・勘太郎さんについて、“稽古で3日目に「役者が化ける」とは、こういうことかというくらい、パッと変わりました。家で相当やっているのか…”と、話すと、勘九郎さんは慌てて、“やってない、やってない。もうそれは(父・勘三郎に)やられて嫌だったからやってない”と、弁明。

 



野田さんは“そうは言っているけど、ときどき(稽古の)舞台上で、自分の役を忘れてダメ出ししている。その姿がちょっと24年前の稽古初日に七之助君に「こらーっ!」って怒っていて、それでびっくりして「ちょっと申し訳ないけど、演出家は俺だから」と止めに入って、はじまったのを思い出した”と暴露され、勘九郎さんは“やらないつもりだったけど、なんか出ちゃったんですね…”と、苦笑いで言い訳をしていました。

【担当:芸能情報ステーション】

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