ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)/2025MotoGP第12戦チェコGP ロードレース世界選手権 MotoGPクラスに参戦しているホルヘ・マルティンは、7月17日に行われた第12戦チェコGPの木曜日会見で2026年シーズンもアプリリア・レーシングに残留することを正式に発表した。
2月5日に行われたマレーシア公式テスト1日目の序盤にハイサイド転倒を喫して右手と左足の複数個所を骨折したマルティンは、以降のプレシーズンテストに参加せず、第1戦タイGPに備えていたものの、2月24日のトレーニング中にも骨折伴う怪我を負い開幕3戦を欠場。4月11〜13日に開催された第4戦カタールGPで復帰を果たしたものの、決勝レースの14周目に13コーナーでライバルと接触して転倒し、11個所の肋骨骨折と気胸の大怪我を負った。
第5戦スペインGP以降、再びの長期離脱を余儀なくされたマルティンは、5月29日に自身のSNSを通じてシーズン終了後に契約解除条項を行使し、1年限りでのアプリリア離脱の意向を表明。対するアプリリア側はマルティンと少なくとも2026年末までの契約があるとして、早期離脱を否定する声明を発表していた。
両者の主張が食い違う状況が続くなか、チームは7月9日にマルティンの復帰を見据え、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリにてMotoGPマシンでのテストを実施。この日に64周を走破した結果を受けて、チームは第12戦チェコGPでの復帰を発表した。
第12戦チェコGPの木曜日会見に臨んだマルティンは、約3カ月ぶりの復帰について、「また戻って来られて嬉しい。ここ6〜7カ月は多くの怪我に苦しみ、本当に厳しい時間だったけど、MotoGPに戻って来られて本当に良かった」と喜びを語った。
そして、2024年のMotoGPチャンピオンは「2026年もアプリリアとともに戦うことを決めたよ」と来シーズンもアプリリア・レーシングに残留することを正式に発表。さまざまな憶測が飛び交っていたこの問題に終止符が打たれた。
チームメイトのマルコ・ベゼッチも複数年契約を結んでいるため、2026年もアプリリア・レーシングの布陣に変更はない。意見の相違があったものの、チームのサポートをフルに受けてチャンピオンシップを争うような走りを取り戻せるか、シーズン後半戦のマルティンに注目したい。
[オートスポーツweb 2025年07月18日]