限定20台の貴重なメルセデスAMG GT2プロがSRO GTパワーツアー開催中の富士を走行。直線は300km/h超を記録

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2025年07月18日 18:10  AUTOSPORT web

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富士スピードウェイを走るメルセデスAMG GT2プロ。直線は300km/hを記録する。
 7月12〜13日、静岡県の富士スピードウェイで開催されたGTワールドチャレンジ・アジア第4ラウンド/SROジャパンカップ第2ラウンド。このレースウイークには併催イベントとして、フェラーリチャレンジ・ジャパン、そしてメルセデスAMGによる『ERC(エリート・レーシング・サークル)』と呼ばれるイベントが行われ、レースに出場が可能なホモロゲーションモデルではない『メルセデスAMG GT2プロ』が走行。メルセデスAMG GT2の日本での初走行となった。

 GT2は、2018年にSROモータースポーツ・グループによって提唱されたカテゴリー。GT3、GT4とは異なり、ジェントルマンドライバーたちがレースを楽しめるように作られたGTカーで、空力パーツは控えめで、コーナリングスピードは高くない一方で大きなパワーを備えている。現在主要なカテゴリーとしてはSRO GT2ヨーロピアン・シリーズがあり、GT2車両としてはマセラティ、KTM、ランボルギーニ、アウディ、さらに2026年に向けて登場したジネッタ、そしてこのメルセデスAMG GT2が存在する。

 そんなGT2カテゴリーの車両は日本ではなかなかその姿を観ることができなかったが、7月12〜13日に行われたSRO GTパワーツアーに、4台の車両が登場した。ただこの車両はメルセデスAMG GT2ではあるが、GT2カテゴリーのレースには出場できない『メルセデスAMG GT2プロ』という車両だ。

 このメルセデスAMG GT2プロは、通常のGT2が707馬力であるのに対し、AMGの4リッターV8バイターボエンジンを750馬力にパワーアップ。さらに通常は備えられていないプッシュ・トゥ・パスを装備している。ホモロゲーションされていない車両で、トラックデー等でサーキットを楽しむための車両だ。

 その生産数はわずか世界限定20台。メルセデスAMG GT2プロの限られた20名のオーナーは、メルセデスAMGのオフィシャルレーシングクラブである、ERC(エリート・レーシング・サークル)の会員として世界中の名だたるレーストラックを体験するプログラムに参加することができる。ERCではメルセデスAMGのファクトリードライバーからのコーチングを受けることができ、今回はGTワールドチャレンジ・アジアに参戦していたファクトリードライバーたちがコーチングにあたった。

 また富士では、メルセデスAMG・モータースポーツ代表であるクリストフ・サゲミュラーが自らドライブした。「とても楽しかったよ。富士スピードウェイはとても美しいトラックで、どんなレーシングカーでも楽しめるコースだ。それにここは長いストレートがあって、高速の右コーナー(100R)がある。セクター3はとてもテクニカルでトリッキーだ」とサゲミュラー。

「でもそれでいて、とても安全なのがこのコースの特徴だね。だから自分の限界までプッシュすることができると思う。特にジェントルマンドライバーにとっては、行き着く先がコンクリートウォールではないのはとても良いことだ」

「このメルセデスAMG GT2プロは富士スピードウェイのようなコースではとても素晴らしく、ストレートは本当に速かったよ」というサゲミュラーは、ストレートでは301km/hを記録。「すごく速かった!」と笑顔をみせた。

 ERCの走行はこの週末複数回行われたが、世界で20台の貴重なレーシングカー。観られた人はかなりラッキーだったかもしれない。

[オートスポーツweb 2025年07月18日]

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