【夏の甲子園2025】沖縄尚学・歴代ベストナイン 選抜優勝投手を筆頭にピッチャー陣は豪華布陣

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2025年08月12日 07:00  webスポルティーバ

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甲子園名門校の歴代ベストナイン〜沖縄尚学編

 8月5日に開幕した第107回全国高等学校野球選手権大会。これまで高校野球の歴史に名を刻んできた伝統校から甲子園初出場を果たした新鋭校まで、49の代表校が熱い戦いを繰り広げている。そのなかから、これまで甲子園で数々の名勝負を繰り広げ、多くの名プレーヤーを輩出した名門校の「歴代ベストナイン」を、40年以上にわたり現場取材を続ける戸田道男氏に選出してもらった。

 1999年春に沖縄県勢初の全国制覇を達成し、興南と共に沖縄の高校野球を牽引してきた沖縄尚学。東浜巨をはじめ、與座海人、リチャードなど現在プロ野球で活躍する選手も数多く輩出しており、豪華布陣となった。

沖縄尚学 歴代ベストナイン

1 (中)伊古聖
2 (二)西銘生悟
3 (右)知花慎之助
4 (三)リチャード
5 (一)仲田侑仁
6 (遊)比嘉寿光
7 (左)浜田政
8 (捕)嶺井博希
9 (投)東浜巨

【層が厚い盤石の投手陣】

 沖縄尚学は今大会初戦の金足農戦の勝利で春夏通算28勝。何と言っても2度のセンバツ優勝が輝かしく、春夏連覇がある興南の24勝を抑えて沖縄県勢トップの勝利数だ。

 甲子園初出場時の校名は沖縄高で、本土復帰前の62年夏。南九州大会を勝ち抜き、沖縄勢として初めて記念大会以外の「自力」で決めた甲子園出場、のちNPB通算119勝の安仁屋宗八がその時のエースだった。

 歴代ベストナイン投手部門はそのレジェンドに敬意を表して......といきたいところだが、高校時代のずば抜けた実績に鑑みて、2008年の選抜優勝投手で現ソフトバンクの東浜巨に先発マウンドを託すことにする。

 選抜では5試合中4試合に完投し、大会を通じ41イニングで3失点。世代ナンバーワン投手を証明する圧巻の投球内容で、春の頂点に立った。東浜の出場は春夏通じてこの一度だけで、甲子園通算5勝0敗の成績が残る。

 先発マウンドには東浜を起用し、プロでは先発、救援の両刀で活躍した安仁屋をロングリリーフに配置。また1999年春優勝の左腕エースにして08年春の優勝監督、そしていまも同校の指揮を執る比嘉公也を「第2エース」という贅沢づかいが可能。

 さらに、現西武の與座海人、現阪神の岡留英貴らNPB組や現中大の東恩納蒼らに加え、現チームの2年生エース・末吉良丞も錚々たるOBたちとの争いに加わる将来性があり、層は厚い。

【4番は未完の長距離砲】

 キャッチャーは2年時から1学年上の東浜とバッテリーを組み、亜細亜大からDeNAを経て現ソフトバンクの嶺井博希で決まり。

 ファーストは2023年春夏連続出場時の主砲で、現広島の仲田侑仁がいる。春は初戦の大垣日大戦で満塁本塁打、ベスト8入りした夏も準々決勝・慶應義塾戦で本塁打を放った。

 そしてサードには、今季途中に巨人移籍のリチャード(砂川リチャード)。岡留と同期の高校時代は、通算25本塁打を記録も甲子園出場には届かず。育成ドラフトで入団したソフトバンクでは、2020年から昨年までファームで5年連続本塁打王。誰もが認めるパワーを秘めながら一軍定着できなかったが、新天地の巨人では期待に応えたいところ。このチームでは、不動の4番を任せたい。

 ショートのポジションは人材が豊富で内野手の人選が悩ましく、1999年春優勝時に主将を務めて4番を打った比嘉寿光(早稲田大〜広島)をショートに置き、2008年春優勝の主将・西銘生悟(中央大〜Honda)をセカンドに回す布陣が一応の第一案。

 また東芝を経て近鉄のバイプレーヤーで活躍し、伝説の「10・19」にも出場した真喜志康永、2013年春夏連続出場の主将・諸見里匠(国学院大〜日本通運)らが強力なバックアップメンバーとして控える。

 外野手は、1999年センバツ優勝の5番打者で、春夏甲子園で本塁打を放った浜田政(立教大)、2008年センバツ優勝のリードオフマンを務め決勝・聖望学園戦でランニング本塁打の伊古聖(関東学院大)、2023年春夏連続出場の三番打者でU−18ワールドカップ優勝にも貢献した知花慎之助(現・駒大)の布陣。控えには、沖縄電力からオイシックス新潟に移り、昨季イースタン・リーグで首位打者を獲得した知念大成がいる。

 スピード感溢れる選手と、パワー自慢の選手がマッチした打線はなかなかよさそう。中でも4番を務めるリチャードの「大化け」に期待したい。

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