83号車フェラーリ499P(AFコルセ) 2025年WEC第6戦オースティン 9月6日、テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で、2025年WEC世界耐久選手権第6戦『ローン・スター・ル・マン』のフリープラクティス3回目が行われ、AFコルセの83号車フェラーリ499P(ロバート・クビサ/イェ・イーフェイ/フィル・ハンソン組)がトップタイムをマークした。
■序盤にタイムアタック合戦が繰り広げられる
計2回のプラクティスが実施された走行初日から一夜明け、土曜の予選日を迎えたオースティンの上空は厚めの雲に覆われた。FP3スタート時刻の11時時点でのコンディションは気温28.9℃、路面温度35.2℃、湿度71%で路面はドライだ。しかしセッション開始からまもなく、細かい雨が落ちはじめレースコントロールから各車にレインライトの使用が指示されている。
最終的に雨がグリップレベルに与える影響はほとんどなかったが、各車は雨が強まる前に予選シミュレーションを終えるべくセッションの早い段階でアタックをかけていった。そんななか最速タイムを記録したのは前年のCOTAラウンドを制している83号車フェラーリのクビサで、タイムは最上位クラスで唯一1分52秒を切る1分51秒967だった。
これに対して0.190秒おくれの2番手にニクラス・ニールセン駆る50号車フェラーリ499Pが続きフェラーリがワン・ツーを形成。3番手にはシャルル・ミレッシのアタックで1分52秒171を記録した35号車アルピーヌA424が入った。
4番手は38号車キャデラックVシリーズ.R、5番手に51号車フェラーリ499P、6番手には007号車アストンマーティン・ヴァルキリーが、いずれも1分52秒台前半のタイムで続いている。1分52秒台のタイムを刻んだマシンは11番手となった99号車ポルシェ963までの計10台で、ここまでが首位83号車から1秒以内につけた。
トヨタ・ガズー・レーシングの2台はトヨタGR010ハイブリッドの8号車が8番手でこの中に入った一方、代役ホセ-マリア・ロペスがセクター1でスピンを喫する場面も見られた7号車は1分53秒110というタイムに留まり、009号車アストンマーティンに次ぐ13番手となっている。
LMGT3クラスも序盤にタイムアタックが集中したが、最終的にはセッション終盤にタイムを伸ばしたプロトン・コンペティションの77号車フォード・マスタングGT3(ベルナルド・ソウザ/ベン・タック/ベンジャミン・バーカー組)がクラス最速車となった。タイムは2分05秒947だ。
クラス2番手となった87号車レクサスRC F GT3も終盤のアタックで滑り込むかたちに。2分05秒台には入らなかったが、序盤のうちにマキシム・マルタン駆る61号車メルセデスAMG GT3エボがマークした暫定ベスト2分06秒232を0.012秒上回った。
4番手と5番手にフェラーリ296 GT3の54号車と21号車が続き、佐藤万璃音組の95号車マクラーレン720S GT3エボが6番手に。7番手以降には88号車フォード・マスタングGT3、27号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ、85号車ポルシェ911 GT3 R、92号車ポルシェ911 GT3 Rが続き、トップ10に異なる8メーカーのマシンが並ぶ接戦具合となっている。
このあとCOTAでは15時(日本時間7日5時)から、決勝レースのスターティンググリッドを決定する、予選とハイパーポールがクラスごとに実施される。
[オートスポーツweb 2025年09月07日]