ものまね芸人コロッケが、デビュー45周年を迎えている。20日に初日を迎える東京・日本橋浜町の明治座公演「大逆転!戦国武将誉賑(せんごくかーにばる)」では、松平健(71)、久本雅美(67)、檀れい(54)と“4人座長”を務め、豊臣秀吉を演じる。ものまねレパートリー1000人以上、今年2月に変形性膝関節症のため両膝に人工関節を入れる手術を受けた”ものまね界のレジェンド”に聞いた。【小谷野俊哉】
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「大逆転!戦国武将誉賑」では松平が織田信長、檀が妻の帰蝶を演じる。
「これは時代劇としては、おふたりはお殿様とお姫さま、そのままですからね。やっぱりお芝居の部分に芯があって、その中にどう笑いを組み込んで行けるか。どういう風にムチャぶりをするか、物語を壊さない程度でやる。忠実にやりながら、ふざけたり、まねしたりね。あとは1人でいろんな人のまねをしながら、武将を登場させるのもありかなと。例えば出川哲朗の武士とか足軽とか、面白がってやれば、いろいろなことができるのかなと思う。そういう持って行き方ができれば、見てる方がそういう人だったのかもねって思えるかもしれない。そうすれば、そんなに変な方向には行かないと思う」
4人座長の中でも、重みを感じさせるのが松平だ。
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「殿は本当に面白いですよね。はい、真剣に面白いんですよ。ふざけてないんです。真剣におかしいんです。これって貴重なことなんです。檀れいさんもそうなんですよ。ふざけなくていいとこにいらっしゃる方が真剣にふざけると、もう誰もかなわない」
4人座長で最後は「マツケンサンバ」で占める。
「異色のメンバーが集まって、これだけの形のお芝居を歴史上の人物でやるっていうのは多分、僕の記憶では今までないんです。檀れいさんも、お奇麗なんですが、ここでやれるのっていうことを真剣にやるから、よけい面白いんですです。それは不思議な能力なんですよ。松平さんも、それに負けじと一緒にふざける。これは、おふたりの他の舞台では見られない姿です。2年半前の同じ4人座長の舞台でも、僕のムチャぶりで毎回違うことやっていただきました。今回もまた、ムチャぶりで今までと違った姿を見てもらおうと思っています」
コロッケが演じる豊臣秀吉の妻の寧々を久本が演じる。
「久本さんもとは、もう阿吽(あうん)の呼吸ができていますから。もう本当に安心して、任せちゃってますねえ。せりふを本当に忘れた時とかに、ちゃんと思い出させてくれるんです。同世代で、育ってきた時代だとか話題だとかが一緒だから、余計に分かってもらえるんだと思います」
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明治座という舞台で、久本と2人で思いっきりふざける。
「危ないです。たまらないですよね。本当にふざけちゃいけない所で、ふざける。でもふざけるからには、ちゃんと芝居を崩さないでやらなくちゃいけない。その最低限のルールの中で、どこまでできるか稽古でいろいろとやっています。お客さまに喜んでいただけるものをどこまで提供できるか、それを考えています」(続く)
◆コロッケ 1960年(昭35)3月13日、熊本市生まれ。高校を卒業して上京。80年に日本テレビ系「お笑いスター誕生!!」でデビューして、6週連続勝ち抜き。85年フジテレビ系「ものまね王座決定戦」大ブレーク。93年日本テレビ系「ものまねバトル」。13年「松尾芸能賞」演劇優秀賞。14年「文化庁長官表彰」。16年「第16回日本芸能大賞」。18年映画「ゆずりは」で、本名の滝川広志で映画初主演。19年「第28回日本映画批評家大賞」特別新人賞。171センチ。血液型B。
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