「シナントロープ」©此元和津也/「シナントロープ」製作委員会水上恒司主演「シナントロープ」第1話の現場リポートが到着。渾身のアクションシーンについて、水上恒司と山田杏奈が語った。
本作は、「セトウツミ」や「オッドタクシー」で知られる此元和津也が書き下ろしたオリジナルストーリー。街の小さなバーガーショップ「シナントロープ」で働く8人の若者たちの中で、大学生の都成剣之介(水上恒司)は、バイトの同僚・水町ことみ(山田杏奈)に密かに思いを寄せていた。
そんなある日、シナントロープで不可解な強盗事件が発生。静かだった日常は、少しずつ歪みはじめる。恋愛と友情、絆と裏切り、運命と選択。揺らぎ出した関係と感情が、次々と事件を引き寄せていく。
バーガーショップ「シナントロープ」は、セットではなく、現存する空き店舗を使用している。緑と赤を基調とした広々とした空間を活かしつつ、本編に度々登場する鳥の名前にちなみ、鳥モチーフのアイテムが随所にちりばめられている。
※以下、一部ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
第1話の目玉である強盗とのアクションシーンは、数分間のシーンではあるが79カットで構成されており、山岸聖太監督とスタッフたちが1時間以上かけて念入りに打ち合わせをしたあと、キャストたちにも段取りを共有していく。
ストーリーとしては、目出し帽の強盗がレジの志沢匠(萩原護)に拳銃を突きつけ、それを止めようと水町が強盗に飛びつくが投げ飛ばされてしまう。続いて都成が加勢。羽交い締めにするも反対に押し倒されてしまった。その後も都成と水町は必死に強盗に立ち向かい、強盗の隙をついて、水町が里見奈々(影山優佳)から受け取った洗剤を男にかけて撃退する…というもの。
このアクションシーンは物語のはじまりとなる大事なシーンとあって、現場にはより一層の緊張感が漂い、チーム全体が1カット1カットを大切に集中している様子がひしひしと伝わってきた。
この緊張感あふれるシーンについて、水上恒司と山田杏奈がコメントを寄せた。
水上は「その日は朝からずっと撮影をしていて、あのアクションシーンは『鬼の79カット』と告げられて……。まさに『しびれる』という言葉が似合う撮影でした。また強盗役のアフロさんを押さえ込もうとしても、力が強くて『全然動かない!』みたいな。とにかく頑張ったシーンなので、我々の魂の79カットをぜひTVerでご覧ください!」と語った。
山田は「洗剤のシーンは失敗したら衣装や目出し帽などをこの遅い時間にまるごと変えなきゃいけない、というプレッシャーと戦いながら演じました。でも洗剤が思ったよりもあまり飛ばなくて、洗剤を変えていただいたんです。『都成にもかけたい』とか『強盗の目に洗剤をかけたい』とか、いろいろとやりたいこともあったので、2回目も挑戦させていただきました」とコメント。
水上は「魂の2回戦。どちらが使われたのかは我々にはわからない」と応じ、両者は「ぜひTVerでご覧ください」と呼びかけた。
テレビ東京の前田知樹プロデューサーは「初めて此元さんの脚本を拝読した際、いち読者の目線でとても楽しんでしまいました。脚本の段階でこれは間違いなく面白い!と確信できる、そんな稀有な作品でした」とコメント。
「起承転結がはっきりとした典型的な日本のドラマとは全く異なり、先の展開が全く読めない。青春群像劇でありサスペンスであり恋愛物語でありヒューマンドラマでもあり、ファンタジーでもあるような。『一体何が起こっているのか?』と展開を追いかけているうちに、いつの間にか"シナントロープ"の世界に引きずり込まれていく。そんな不思議な魅力を放つお話だと思います」と作品の魅力を語った。
また「シーン同士の繋がりなどの細かいギミックも見どころではあるのですが、何よりキャラクターが非常に魅力的です。此元さんの脚本に実力派キャストの皆さんの力が加わり、唯一無二の世界が構築されていると思います」とも述べ、「何気ない会話、気にも留めない行動、そんな一つひとつが後々のストーリーに大きな影響を与えていき、物語は予想もつかない方向へと進んで行きます。話数が進むごとに謎が謎を呼ぶ目の離せない展開が待っていますので、ぜひ感想を発信したりや考察を存分に楽しんでいただきながら、“シナントロープ”の世界にどっぷり浸かっていただけるとうれしいです!」と視聴者に向けメッセージを送った。
「シナントロープ」は毎週月曜23:06〜テレ東系にて放送。
(シネマカフェ編集部)