
2025年秋は、王道ブランドの新作ワイヤレスイヤフォンが豊作となりました。各ブランドが、上位モデルから安価なモデルまで、新製品を多く展開しています。
ここでは2025年秋に注目したい製品を5つピックアップして紹介。それぞれの概要を押さえつつ、検討候補を絞り込んでみましょう。
●Apple AirPods Pro 3
1つ目に紹介するのは、9月に発売されたAppleの「AirPods Pro 3」です。同製品は、AirPodsシリーズの上位モデルで、イヤーピースを備えたカナル型。iPhoneユーザーにとっては注目の一台です。
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前世代モデルの「AirPods Pro 2」が発売されてから、約3年ぶりのアップデート。価格は3万9800円(税込、以下同)で、ワイヤレスイヤフォンとしてはやや高額な部類に入ります。
AirPods Pro 3では、音を打ち消す従来のANC(アクティブノイズキャンセリング)機能をブラッシュアップしつつ、新たにフォーム材が入った新設計のイヤーチップを搭載し、パッシブノイズキャンセリングを強化。こうした変更によってノイズキャンセリングの精度を初代モデルの最大4倍へと伸ばしています(※第2世代モデルでは、最大2倍でした)。
また、ワークアウトの測定で使える心拍センサーをイヤフォンに搭載したことも大きなトピック。Apple Watchのように、アクティビティアプリのムーブリングやバッジ獲得の仕組みで、楽しみながら運動量を管理できます。これに関連して、防じん・防水性能がIP57(※IPX7=水深1mで約30分間の水没に耐えられる)に強化されていることにも注目です。
●Samsung Galaxy Buds3 FE
2つ目に紹介するのは、サムスン電子ジャパンが9月に発売したSamsung Galaxy Budsシリーズのエントリーモデル「Samsung Galaxy Buds3 FE」。Android 11.0以降の端末と互換性があり、価格は2万1780円です。
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Samsung Galaxy Buds3 FEも、イヤーピースのあるカナル型で、Galaxy Budsシリーズにおけるエントリーモデルとはいいつつも、しっかりANCをサポートしています。また「Galaxy AI」の通訳アプリと併用することで、他言語話者との会話に利用できるなど、対応する機能もかなり豊富です。音楽再生時のバッテリー持ちは、ANCオンの状態で最大6時間、ANCオフで最大8時間です。
カラーバリエーションは、「ブラック」と「グレー」の2色。Androidユーザーにとって、コストパフォーマンスの良い選択肢として注目です。
●HUAWEI FreeBuds SE 4 ANC
3つ目は、8月にファーウェイ・ジャパンが発売した「HUAWEI FreeBuds SE 4 ANC」。イヤーピースの備わったカナル型で、価格は6580円。先述の2台と比べると、エントリーモデルらしい手の伸ばしやすさが際立つので、2台目の予備イヤフォンとしても導入しやすい選択肢です。
なお、機能面は意外と充実しており、低価格帯でありながらもANCをサポート。平均24dB(デシベル)、最大50dBまでのノイズキャンセリングが可能とされています。また、通話時のノイズリダクションもサポートしています。
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互換性としてはiOS・Androidに両対応しています。専用アプリの「HUAWEI Audio Connect」(iOS)または「HUAWEI AI Life」(Android)を使えば、EQ調整やタッチコントロールのカスタマイズもできます。
●Xiaomi OpenWear Stereo Pro
4つ目は、シャオミ・ジャパンが9月に発売した「Xiaomi OpenWear Stereo Pro」です。同製品は、外耳道をふさがないオープンイヤー型のワイヤレスイヤフォン。本体はメタリックな質感で、ケース素材にはビーガンレザーや合成スエードを採用するなど、エレガントなデザインに仕上がっているのがポイント。価格は1万9980円です。
なお、オープンイヤー型でありながら音漏れを低減する工夫も凝らされています。音漏れを防ぐ構造であることに加え、10mmの音漏れ低減ドライバーが、逆相の音波で音を打ち消し、音漏れ抑制効果を60%向上させています(※Xiaomi OpenWear Stereoとの比較)。
●Anker Soundcore Sleep A30
最後に紹介するのは、アンカー・ジャパンが9月に発売したSoundcoreブランドのワイヤレスイヤフォン「Anker Soundcore Sleep A30」です。価格は2万9990円と高額な部類ですが、睡眠時の着用に特化しているなど、用途が絞られているのがユニークです。
横向きでも枕の面に干渉しない薄型デザインを採用。入眠時の音楽自動再生機能が備わっているほか、イヤフォン単体でもアラームをセットして鳴らすことができ、電車や新幹線での移動時の仮眠にも使いやすい仕様です。
耳の形状や装着状態に合わせてノイズキャンセリングを最適化する適応型ノイズキャンセリングもサポートしています。また、充電ケースがいびきをリアルタイムに検知し、マスキングを自動生成する「いびきマスキング」機能があることもユニークです。
寝るときに音楽を聞くという人は、ぜひチェックしてみると良いでしょう。