
【動画】役を演じるのではなく、<共に⽣きた>⽇々『愚か者の身分』メイキング映像
本作は、愛を知らずに育った3人の若者たちの青春と、闇ビジネスから抜け出す3日間を描く逃亡サスペンス。
SNSで女性を装い、言葉巧みに身寄りのない男性たちを相手に個人情報を引き出し、戸籍売買を日々行うタクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)。彼らは劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイトを行う組織の手先になっていた。闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする二人は、ごく普通の若者であり、いつも一緒だった。やがてタクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷(綾野剛)の手を借り、マモルと共にこの世界から抜け出そうとするが──。
第30回釜山国際映画祭のコンペティション部門へ選出、ワールドプレミア上映では熱狂的な興奮の中で迎えられ、北村・林・綾野の3人が揃って最優秀俳優賞を受賞したことも話題の本作。
このたび解禁されたのは、撮影中の様子とともに、北村、林、綾野が本作にかける想いをそれぞれ明かすメイキング映像。CHAPTER1<物語について>では、北村が「この映画で一番描かれているのは、“生きる”を託すということと、その意味」と説明し、「それと同じくらい役者として“次の世代へ”というのがすごく脚本の中に落とし込まれていた。剛さんから僕へ、そして僕から林裕太くんへ…」とコメント。
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そして綾野は「マモルやタクヤ、梶谷がそれぞれ“いい男”として生き抜く姿が作品に残ればいい」とコメント。彼らが役を演じるだけにとどまらず、<共に生きた>時間の熱が伝わってくる。
最後のCHAPTER3<今、伝えたいこと>では、綾野が「タクヤ、マモル、梶谷の3人がどういう風に時間を生き、その先をどう生きていくのか」と語り、林は「なんとしても生きようとする3人の姿なのか、心の穴を埋めようとする生き方なのか、受け取ったものを大切に感じてもらえたら」と続ける。
北村は「誰しもが愚か者の側面を持っていると思う。彼らは生きるためにそれを自己受容してる」と語り、「認めた上で、俺らは愚か者でも生きるんだっていう。彼らが生きる輝きを、一人でも二人でもいいから誰かが肯定してほしい」と力を込めた。最後は、tuki.が歌う主題歌「人生讃歌」にのせてクランクアップの瞬間が映し出されて幕を閉じる。
映像にはそのほか、タクヤとマモル、タクヤと梶谷がそれぞれの距離感の中で、まるで兄弟のように戯れ合い、お互いを思いやる優しさに満ちた本編シーンも。<生まれ変わるんだ。>という本作のメッセージが響く映像となっている。
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