自公党首会談を終えた自民党の高市早苗総裁=10日、国会内 自民党の高市早苗総裁は公明党の連立政権からの離脱決定を受け、今後の戦略の練り直しに入った。公明の協力を失うことで、首相の座に就いても厳しい政権運営を強いられるのは確実。臨時国会冒頭の首相指名選挙を見据え、与野党各党の駆け引きが本格化した。
高市氏は11日、東京・赤坂の衆院議員宿舎で過ごし、早ければ20日に召集される臨時国会に向けて準備を進めた。物価高対策の検討や閣僚の人選などにも当たったとみられる。
自民は衆参両院とも比較第1党。首相指名選挙で野党がまとまらなければ、決選投票を経て「高市首相」が誕生する可能性が高いが、公明が野党サイドに入ったことで国会の勢力図は大きく変わっている。立憲民主党は組み合わせ次第で「政権交代」の可能性も否定できないと判断し、野党候補一本化の働き掛けを強める方針だ。
複数の関係者によると、立民の笠浩史国対委員長は10日、公明の中川康洋国対委員長と電話で会談し、野党国対委員長会談への参加を打診。中川氏は前向きに対応する考えを示した。

自公党首会談を終えた公明党の斉藤鉄夫代表=10日、国会内

自公党首会談後、記者団の取材に応じる自民党の高市早苗総裁(左)と鈴木俊一幹事長=10日、東京・永田町の同党本部