モリゾウ、ロバンペラのSF参戦に「僕はハコ車を推したのですが、フラれてしまいました」と明かすも全力でエール

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2025年10月12日 13:40  AUTOSPORT web

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ハロウィンに合わせた仮装でピットウォークに臨んだdocomo business ROOKIEのモリゾウ代表 2025スーパーフォーミュラ第9&第10戦富士
 10月9日、WRC世界ラリー選手権の最年少王者であるカッレ・ロバンペラが2025年限りでWRCを引退し、2026年から全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦するという衝撃の報せが世界を駆けめぐった。驚きの決定について、トヨタ自動車株式会社代表取締役会長であり、マスタードライバーであるモリゾウは、ロバンペラから相談を受けた旨を明かし、その挑戦にエールを送った。

 カッレ・ロバンペラはフィンランド出身で、ラリードライバーだった父のハリ・ロバンペラの影響もあり、幼少期からクルマを運転。ラトビアのラリー選手権で経験を積み、2020年にTGRとともに19歳でWRC世界ラリー選手権で戦いを始めた。2020年にはWRCでの史上最年少表彰台、最年少優勝と記録を塗り替え、2022年にはこちらも史上最年少となるWRCチャンピオンを獲得。2023年もタイトルを獲得した。

 名実ともにWRCを代表してきた若き天才ドライバーであるロバンペラだが、2025年限りでWRCを引退し、2026年からスーパーフォーミュラに挑戦する驚きの決定が10月9日に発表された。その直後のスーパーフォーミュラ第9戦・第10戦にdocomo business ROOKIEのチーム代表として訪れたモリゾウは、取材に対しロバンペラから相談を受けたことを明かした。

「彼は3歳からクルマを運転して、8歳にはもうドリフトしていますよね。ラリーの世界ではワールドチャンピオンになり、まだ年も若いので、この先もいろいろな選手権を獲りたいというんです。TOYOTA GAZOO Racingの場合、F1はやっていませんけど、ダカールラリーをやっていますよね。だからダカールラリーならお手伝いできると言いましたが、本人はやはりサーキットレースに興味があると言うんです。すると、次はハコかフォーミュラかという話になりますよね」とモリゾウ。

 7月19日、docomo business ROOKIEのドライバーである大嶋和也が2025年限りのフォーミュラ引退を発表した際には、大嶋に対してのメッセージの中でモリゾウは「私はハコ車の方が興味がありまして」とフォーミュラよりもハコの方が好みであると明かしていたが、それもあってかモリゾウはロバンペラに対し「僕はハコ車推しというのは公に言っていることもあり、(ロバンペラに)ハコ車を推した」と言うが「フラれてしまいました(笑)」とフォーミュラに対しての強い希望がスーパーフォーミュラ参戦に繋がったと明かした。

「彼はサーキットレースをやりたくて、今年はポルシェカレラカップも出場していますよね。普通はカレラカップにもなかなか出られないと思うのですが、やりたいことは応援してあげようというのがモリゾウの考え方です。だからみんな僕に頼んでくるのですが(笑)」とモリゾウ。

 WRC王者で、ドリフトでもいかんなくその技術の高さを見せつけたロバンペラだが、フォーミュラカーレース、しかも日本のみならずアジアでも最高峰に位置するスーパーフォーミュラでどんなパフォーマンスをみせるかは未知数だ。しかし「もちろん簡単ではないと思いますよ。でも、だからこそ楽しみなんじゃないですか」とモリゾウは逆にその挑戦に期待を寄せ、熱いエールを送った。

「サーキットレースとラリーを両方をやり切ったドライバーはいないですよね。(野球の)大谷翔平選手だって二刀流と言われていますから、モータースポーツ界の二刀流となったら面白いと思いますし、皆さんぜひ温かく見守って欲しいと思いますね」

「ロバンペラ選手には『好きなクルマで、好きなレースをやりなさい』と伝えたいと思います。そして『プロなら結果を残しなさい』と。彼はとにかくドリフトをはじめいろいろなことをやっていますよね。普通、ここまで自由にさせるところはないと思いますけど。僕はあくまで別のものを勧めましたが、フォーミュラはあくまで本人の希望ですから(笑)。それでも聞いてあげるのが“お父さん”の役目だと思います。ぜひ応援してあげてください」

[オートスポーツweb 2025年10月12日]

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  • ラリー車もハコ。ハコじゃない車に乗ってみたかったのかな。
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