
日本でも大きな問題となっているオンラインカジノ。お隣、韓国では10代の利用者が急増するなど深刻化しています。
韓国のとあるマンション。白いシャツを着た警察官らが突入した先は、オンライン賭博を運営する組織の事務所です。稼いだ金は日本円で4億円、10人が逮捕され、部屋にあった札束や高級車が押収されました。
オンラインカジノは韓国でも犯罪です。ただ、その手軽さもあり急激に広がっていて、特に深刻なのが10代の利用者の急増です。
オンラインカジノで賭博していた高校生
「私がいた学校では、賭博をしたことがない男子は1人もいなかったと思います」
こう話すのは高校に通う少年です。始めたのは中学生の時で、きっかけは友人の勧めでした。
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オンラインカジノで賭博していた高校生
「多い時は200万ウォン(約21万円)儲けました。本当にうっとりしました。一度も持ったことがない大金を持つことができ、とても嬉しかったです」
友人などから金を借り、つぎ込んだ金は合わせて3億ウォン、日本円にして3200万円に上りました。しかし、勝ちが続くことはなく、雪だるま式に増えた借金は…
オンラインカジノで賭博していた高校生
「5000万ウォン(約530万円)くらいだと思います。親に助けてもらったり、バイトしたりして返しました」
一方、こちらの少年が始めたきっかけはSNSの広告でした。罪の意識はなかったといいます。
オンラインカジノで賭博していた高校生
「大したことないと思い、面白そうなのでやってみようと」
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バカラにはまり、合わせて5億ウォンほどつぎ込んだということですが…
オンラインカジノで賭博していた高校生
「一度の負けは1000万ウォンを超えた。1500〜1600万ウォンとか一度にすべてを失い、やめました」
いまは賭博をしていないという2人。しかし、更生施設の代表は一度、依存症になると、やめるのは難しいといいます。
更生施設『賭博のない学校』 チョ・ホヨン代表
「麻薬と同じで、やめられません。一生の問題になる、それが一番の問題です」
韓国メディアによりますと、賭博の借金の返済などのため強盗に入ったという少年らの中には小学生もいたということです。
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小学4年生から高校3年生までのうち4%あまりが賭博を経験したことがあるという調査結果もありますが…
更生施設『賭博のない学校』 チョ・ホヨン代表
「その20倍はいると思います。7、8割がギャンブルをしています。賭博はその子だけでなく、家族を崩壊させます」
政府は取締りを強化していますが、運営拠点の多くが海外にあることも捜査を難しくさせているといいます。
警察人材開発院 ソ・ミンス教授
「SNSを中心としたデジタル環境など賭博の方法が発展している反面、禁止させる方法はありません」
摘発しても次々と新たな運営サイトが立ち上がっていて、捜査当局とのいたちごっこが続いています。