【楽天】小郷裕哉、“岡島魂”宿しグラウンドに立つ「タケさんのグローブと外野を守り続けたい」

0

2025年12月14日 05:00  日刊スポーツ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

今季限りで現役引退した岡島豪郎さんから譲り受けた新しいグラブを手にする楽天小郷(本人提供)

<We love baseball>



楽天小郷裕哉外野手(29)は“岡島魂”をグラブに宿して来季もグラウンドに立つ。楽天一筋14年、今季限りで現役引退した岡島豪郎さん(36)から譲り受けたグラブを、23年のシーズン途中から大切に使ってきた。


「(2年前の)阪神戦でフライ落としてからタケさん(岡島さん)のグローブに変えて、ずっとやっています」


きっかけはあの一戦だ。23年6月8日の阪神戦。2点リードの8回無死一塁の場面で、小郷は右翼線に上がった飛球をグラブの土手に当てて、まさかの落球。そこから一挙3点を奪われて試合をひっくり返された。


それでも、9回2死一、二塁から小深田が起死回生の逆転サヨナラ3ランを放って劇的勝利。試合後、歓喜のチームメートとは対照的に小郷は号泣した。


そんな失意の中、小郷に寄り添ってくれたのが岡島さんだった。「技術じゃないよ、みたいな。お前、グローブ悪いよ、みたいに言われて」と当時のやりとりを回想した。


そのタイミングで「これ使ってみて」と「TAKERO」と刺しゅうされたグラブを手渡された。「落とした(すぐ)後ぐらいに1回(それで)行ってみて、グローブを変えるのは怖いんですけど。タケさんので行って、そっから去年も今年もずっとそれで守らせてもらいました」。不安を乗り越えた先に光が見えた。


“あの人”のようなリーダーを目指す。「(岡島さんは)チーム全体に目を配れていた人なんで、そういう存在になっていくためにも自分に余裕が持てるぐらい結果を出して、自立してというのはある」と決意をにじませた。


サプライズがあった。「(岡島さんの)引退前に『グローブがへたってきたんで』って話をしたら、一番いいものをもらったんで。タケさんのグローブとともに僕は外野を守り続けたいなっていうのはあります」。尊敬する先輩から引き継いだ新たな“相棒”とともに全力プレーを貫く。【山田愛斗】

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定