「勝たせるゴールを」=大学で花開いたストライカー―オランダリーグ得点王・上田綺世選手・W杯サッカー

0

2026年06月14日 07:31  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

サッカー日本代表の上田綺世選手を法政大時代に指導した長山一也さん=4月15日、三重県伊勢市
 日本時間15日未明、サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会初戦でオランダと対決する日本代表。今季オランダリーグで得点王に輝いた上田綺世選手(27)は、日本の絶対的エースストライカーとして注目を集める。大学時代の恩師は「日本を勝たせるゴールを期待している」とエールを送る。

 法政大時代の監督、長山一也さん(44)は「途切れない向上心を持っていた」と語る。高校時代、全国大会に出場するなどして頭角を現した上田選手だが、世代別代表とは無縁だった。大学在学中、一気にストライカーとしての完成度を高めていった。

 「点を取ることに関して飛び抜けていた」と長山さん。高校3年の夏、同大の練習試合に参加すると、大学生の高さを上回る豪快なヘディングで得点。入学後、立ち幅跳びなどの体力測定でもチームトップクラスの記録を出した。

 「順調どころか、急成長を遂げた」。ちゅうちょなくボールに飛び込むヘディングのセンスに加え、シュートの威力と精度も向上。大学1年の総理大臣杯決勝では、相手チームの選手が目前に迫り、「普通なら狙わない状況」から放った一撃が決勝点となり、大学日本一に導いた。「自分のゴールでチームを勝たせる自信が付いたはず」と長山さんは言う。

 以降は「プレーに余裕が生まれ、できなかったポストプレーもできるようになった」。成長の秘訣(ひけつ)は「吸収する能力、傾聴力」。助言はまず試し、取捨選択を重ねた。

 全体練習後も、試合を想定し、パスを受けながら何度もシュートを打つ自主練習に励んだ。チームメートも巻き込み、シュートに持っていくまでのパスの本数を増やして精度を高めたことで、チーム全体の底上げにもつながった。

 2019年、大学生として唯一、日本代表に選ばれて南米選手権に出場した際は、決定機を外して批判も浴びた。しかし本人は、シュートまで持ち込めた手応えを感じており、「次の課題が明確になった」と前向きに捉えていたという。

 22年のカタール大会後、「悔しい大会でしたが、また4年後挑戦できるようやり直します」とのメッセージが長山さんに送られてきた。再挑戦の時が来た。長山さんは「ぶれない芯の太さがある。日本を沸かせてほしい」と期待する。 

法政大時代のサッカー日本代表の上田綺世選手(長山一也さん提供)
法政大時代のサッカー日本代表の上田綺世選手(長山一也さん提供)
    ニュース設定