
2024年に放送された主演ドラマ『チェイサーゲーム W パワハラ上司は私の元カノ』が国内外で大きな反響を呼び、注目を集める俳優・中村ゆりか。同シリーズの続編映画では主題歌も担当しており、アーティストとしても活動中だ。そんな彼女にとっての2冊目の写真集『Yu LU ri NA』(宝島社)は、20代最後の等身大の姿を収めた一冊。本書の制作秘話と、活動15周年を迎えた現在の心境を聞いた。
▪️自然体がつまった写真集「ありのまま切り取ってもらえた感覚」
ーー中村さんにとって2冊目の写真集ですね。
中村ゆりか(以下、中村):今回の写真集は20代最後の写真集なので、今の気持ちを大事にしたいと思っていて。その瞬間に感じた気持ちや生まれた表情を大切にしていて、今の自分をありのまま切り取ってもらえた感覚がありました。
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撮影には私の愛犬2匹を連れていったのですが、写真集チームの皆さんが優しく迎え入れてくれて。愛犬と散歩していると自然とママのような気持ちになるので、そのことも私の自然体の姿を引き出してくれたと思います。
ーーご自身では、特に「素の表情」が出ているカットはどれだと思いますか?
中村:部屋着カットは、朝起きてそのまますぐ撮ったんです。メイクもすごく軽めに整えてもらったくらいで、ほとんど何もしていないのですごくナチュラルだと思います。
ーー写真の色彩がとても鮮やかで、ガーリーな華やかさと大自然の瑞々しさが融合した世界観が印象的でした。
中村:写真集チームの皆さんが私の好みを事前に把握してくださっていて。撮影前に打ち合わせをしたのですが、「ゆりかちゃんに合った世界観」とご提案してくださったイメージがとても具体的でしたし、表情の引き出し方まで考えてくださっていたので、私も身をまかせるように撮影に臨むことができて、撮影中はとても心地よい時間でした。
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▪️俳優、音楽、写真集…どんな活動も「女の子の味方でいたい」
ーー俳優活動のほか、アーティストとしても活動されるなど、多方面でクリエイティブな印象がありますが、制作活動において大切にしている「軸」のようなものはありますか?
中村:私自身の制作活動では、「女の子の味方でいたい」という思いは昔から変わらず持っています。その時々で作りたいものは変化していくのですが、私の場合は「何を届けたいか」によって、作りたいものが決まっていくんです。
例えば音楽では、「失恋の辛さを乗り越えたい」「新しい恋へ進みたい」──そんな女の子たちの背中を押せるような曲を作りたいと思った時は、その子たちにちゃんと届くように作りたい。写真集では、「こういうスタイルに憧れるな」とか、手に取ってくださった方に少しでも勇気を届けられるようなものにしたいという思いがありました。
ーーその“女の子の味方でいたい”という思いは、どのようにして芽生えたのでしょうか?
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中村:私はずっとお芝居をやってきたんですけど、4年前に今のプロデューサーに音楽の世界へ連れて行ってもらいました。そうして音楽活動を始めて、癒やしというか、もう一つの居場所──自分にとっての「拠り所」のようなものに出会えた感覚があったんです。
音楽に触れたことで、それまで抱えていた悩みが少し軽くなりましたし、「誰に何を言われても、自分がちゃんと自分を認めていたら、自分のままでいいんだ」と思えるようになりました。そう思えるようになってから、お芝居を含めたすべての活動に対して自信を持てるようになったんです。
ーー中村さんご自身も、表現活動を通して自信をもらえたんですね。
中村:そうですね。この仕事は自信を失うと前に進めなくなって、「私は何を届けたいんだろう」と迷子になってしまうこともあります。だからこそ、自分の中に届けたいメッセージを持っていないと続けられない仕事なんじゃないかなと思うんです。
音楽に出会って、自分自身を見つめ直し、「やりたいことを形にしていこう」と思えるようになった。だからこそ今度は、自分も誰かの自信になれたらいいなと思っています。
▪️全ての表現活動は「誰かに喜んでもらうために」
ーー2026年は中村さんにとって活動15周年という節目の年ですね。俳優として世界的に注目を集める一方で、念願だった音楽活動もスタートされました。これまでの歩みを振り返って、現在のご自身をどのように捉えていますか?
中村:少し前までは、自分が思っていることを言葉にするのがすごく苦手だったんです。「どう思われるんだろう」とか、「誰かを傷つけてしまわないかな」と考えてしまって、周りの目を気にして、自分の気持ちを閉じ込めてしまっていました。
でも、それだと前に進めないんだなと実感したことがあって。ジュエリーブランドを立ち上げたことも、音楽活動を始めたことも、実際に自分が「これを作りたい」「これを残したい」と言葉にしたからこそ叶えられたことなんです。やりたいことを形にするには、自分の思いをきちんと言葉にして、行動につなげていくことが大切なんだと活動を続けることで気づくことができました。
ーー俳優やアーティストなど、さまざまな表現活動をされていますが、今後の展望を教えてください。
中村:私は大きな目標があるというよりも、誰かの拠りどころのような存在になれたらいいなと思っていて。以前、私のことを見てくださっている方から、「ゆりかちゃんって、ボランティアみたいな人だよね」と言われたことがあって。「お金のためというより、誰かに寄り添いたくてやっているよね」と言われたんです。
自分ではあまり意識していなかったんですけど、改めて考えてみると、確かに私は何かを形にしたいという創作欲がすごくあって、根っこにはその先にいる誰かに何かを届けたいという気持ちが強くあるからなんだと思います。
ーーお金や名誉よりも誰かのために活動したいという思いが根底にあるんですね。
中村:そうですね。「ちょっと元気になれた」とか、「勇気をもらえた」と思っていただけることに幸せを感じます。
だからこれからも、音楽でもお芝居でも、私にできることは決して大きくないかもしれませんが、迷った時や人生で立ち止まってしまった時に私のもとに駆け込んでほしいし、そう思ってもらえるような存在でいたい。そして少しでも誰かの力になれたらうれしいです。その気持ちはずっと変わらないので、これからも誰かに喜んでもらうために活動を続けていくんだろうなと思います。
(取材・文=遠山五日/撮影=篠田理恵)
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